「おれが出馬したら(大統領の座が)手に入ると思うな」
2024年の米大統領選について聞かれ、そう答えたのはトランプ前大統領。11月26日、米ニュース専門局「FOXビジネス」の番組に電話出演した時のことだ。続けてこう話した。
「いいか、おれは94、95%(の支持率を世論調査で得ているん)だぞ。CPAC(保守政治活動協議会)の支持率だって98%だった。だから出馬を決めれば、非常に簡単に手に入るわけだ」
米メディアは早くも、24年大統領選を共に戦う「副大統領候補」を取り上げている。米政治メディア「ポリティコ」が29日に載せた記事のタイトルは「『みんなおれに懇願するんだ』トランプ、24年副大統領トライアウト始める」。同メディアが取材したトランプ氏の側近によれば、政治家が続々とトランプ氏のもとを訪れ、自身を副大統領候補に選ぶよう「懇願」しているという。同じ記事は副大統領候補として、フロリダ州のデサンティス知事、ティム・スコット上院議員、ポンペオ前国務長官を挙げた。後二者は最近、フロリダ州にあるトランプ氏のゴルフリゾート、マールアラーゴを訪れたという。
トランプ氏が自信を強める背景には、バイデン大統領の支持率の低下がある。14日付の『ワシントン・ポスト』(電子版)は同紙と米ABCテレビの共同世論調査の結果を〈バイデンの支持率は41%と過去最低〉と報じた。
ただ、20日付の『ニューヨーク・タイムズ』は共和党内にトランプ氏の姿勢に反発する声があるとし、〈共和党政治家にとってトランプ氏は最大の脅威〉と報じた。本選まで3年もあるにもかかわらず、下馬評がかしましいのは、トランプ氏の存在感ゆえか。
(土方細秩子)