編集長後記
今号が2022年最後の発行です。心から読者の皆さまに感謝し、23年も共に歩んでいければと願っています。
今号で政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は、永田町の状況を漢字一文字で「軽」と表しました。国会軽視、国民軽視を揶揄(やゆ)したものです。実際、結論ありきの「軍拡増税」はあまりに唐突。鈴木氏は、岸田首相が「財務省側に乗っかっている」と見立て、ビジョンのなさを憂えています。哲学者のアーレントが、ナチス政権下でユダヤ人の大量虐殺を主導したアイヒマンを「凡庸な悪」と評した言葉を想起しました。普通の人間がとてつもない「悪」を犯す恐ろしさを表現したものです。「岸田軍拡」の内実を注視していきます。
(城倉由光)