対談詳細

艶もたけなわ
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小林稔侍 俳優

2018年2月 4日号

阿木燿子の艶もたけなわ 188

映画やドラマに欠かせない名脇役として活躍し、"シニアの希望の星"と呼ばれていた小林稔侍さんの初の主演映画「星めぐりの町」が間もなく公開。阿木さんはその画面から時折、高倉健さんがダブったそうです。下積み時代から高倉さんと行動を共にしてきた小林さん。その高倉さんとの"秘話"とともに、主演映画への意気込みなどを伺いました。

◇僕は、この業界に入るずっと前からの"高倉健ファン"です。  

◇高倉健さんとは本当に長いお付き合いですものね。それも密度の濃いお付き合いで。  

◇結婚の保証人でもあったし。両親にしてもらっていないようなことまでしてもらって。

阿木 甘党なんですよね、稔侍さん。

小林 そうですけど、年齢的に量は少なくなりましたね。
阿木 主人(宇崎竜童氏)も同じく甘い物が好きなんですが、お酒が強そうに見えるらしくて。稔侍さんもそうでしょう?
小林 それはありますね。僕はまったくの下戸で、飲めたらな、とは思うんです。
阿木 えっ、そうなんですか?
小林 というのは街に出ても、自分の居場所ができるじゃないですか。以前は喫茶店がありましたが、すっかり姿を消してしまって。
阿木 コンビニでコーヒーが飲める時代ですものね。
小林 昔は喫茶店もそれぞれ趣向を凝らしていて、こういう気分の時はあの店とかね。その点、お酒を飲める人なら、今夜は寒いからおでん屋で一杯、みたいなね。
阿木 今の雰囲気、稔侍さんにぴったり(笑)。これまで映画の中でお酒を飲むシーンって、結構あったんじゃないんですか?
小林 そうですね。僕、そういう時にやりたい芝居があって。飲まずにはいられない心境でグラスを傾けるんですけど、酔った風体を出さずに、悲しいなら悲しさを、楽しいなら楽しい雰囲気を出すというような芝居を演(や)ってみたいなと。高倉健さんとご一緒させて頂いた「鉄道員(ぽっぽや)」という映画でね、僕達は駅員として同期の役なんですが、2人で悲しみを心に抱えて飲むシーンがあったんです。で僕、ここでできるな、と思ってたら......。
阿木 いよいよ念願のシーン!
小林 そう。で、ガンガンお酒を飲むんだけれど淡々と話す、そういう芝居をしよう、とプランを練っていたんです。でも監督の降旗康男さんが、「稔侍さん、これでやってよ」と酔っ払いがよくやる感じで、手を叩(たた)くんです。
阿木 じゃ、いまだにそれは幻のシーンですね。もし実現していたら、高倉さんとご一緒の名シーンになっていたでしょうに。ちょっと残念、いえ、かなり残念(笑)。
小林 恐れ多いことではありますが、高倉さんのお芝居をまねて、いえ、上を行く感じで淡々とやってみたかったですね。
阿木 それででしょうか。稔侍さんが映画初主演をなさった「星めぐりの町」では、時折、高倉健さんがダブりましたけど。トラックに乗っていらっしゃる横顔とか、お豆腐を作っていらっしゃる姿とか。それは意識して?
小林 僕としては、何とお答えしていいものか(笑)。
阿木 稔侍さんの中に、高倉さんが生きていらっしゃるような。
小林 監督の黒土三男さんが大の健さんファンなんです。で、衣装合わせの時、クリーニング屋が使うみたいなズダ袋に私物をいろいろ詰めて持っていったら、監督がバラクータのジャンパーをいち早く見つけて「稔侍さん、これを着てください」って。何か高倉さんのまねをしているようで、恥ずかしいな、とは思ったんですけどね。
阿木 稔侍さんの"高倉ファン"は年季が入っていらっしゃるんですよね。
小林 そうですね、この業界に入るずっと以前からです。

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