対談詳細

艶もたけなわ
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石田純一 俳優  

2018年1月21日号

阿木燿子の艶もたけなわ 186

 バブル景気が華やかなりし頃、トレンディードラマで人気を博し、情報番組やバラエティーでも活躍していた石田純一さん。今は元プロゴルファーで妻の東尾理子さんやお子さんとの仲むつまじい家族の姿が話題になっています。実は読書家であり、政治への関心も高いのです。憲法から家族の話まで阿木さんと語り合った"濃密な60分"でした――。

・◇「戦後よ、いつまでも」が僕の持論。このままでは、いつの間にか「戦前」になる。  

・◇石田さんは理子さんにもう1人欲しいと言われた時、どう感じられたんですか?  

・◇理子はタフなので、何があっても大丈夫だろう、という信頼感はありますね。

阿木 石田さんとは、定期的に短歌をテーマにしたラジオ番組(注)でご一緒させて頂いていますが、その博学振(ぶ)りにいつも感心させられていて。

石田 いえいえ、学ぶという言い方はまじめ過ぎますが、遊ぶといった感じで、いろいろなことを知るのが、僕は好きなだけで。

阿木 たくさん本をお読みになるんですよね。

石田 若い頃は、週に3冊ぐらい読破していましたが、今は2冊程度でしょうか。
阿木 石田さんが女性におモテになるのは、物腰の柔らかさやレディーファーストの精神もさることながら、知識の豊富さと、見識の深さに負うところが大きいなと。
石田 僕らの年齢の男って、自慢話の話題になりがちですよね。それは嫌なんです。それって、その人の過去か現在のことですよね。でも、女性が本当に知りたいのは自分達の未来。言い方は何ですが、この人と話をして自分に何のメリットがあるだろう、と女性は考えるんだと思うんです。
阿木 確かに、男性は過去の栄光が忘れられなくて、女性は現実的だから、たった今をどう生きるかのほうに興味がある感じですよね。
石田 そう、いざとなったら女性は、過去なんてバッサリですよ(笑)。
阿木 何だかそのお言葉に説得力が(笑)。とくにある年齢に達した女性達はフットワークも軽いし、好奇心も旺盛で、逞(たくま)しいですよね。
石田 積極的に舞台やコンサートに足を運ぶのも、女性のほうが圧倒的に多いですしね。
阿木 そういう意味では、中高年の女性が居なくなったら、日本のエンターテインメントの世界は成り立たない。逆に男性は年を取ると出無精になって、好奇心も希薄になりがちですが、それって、男性ホルモンが減少するせいでしょうか?
石田 僕なんかも気を付けなくちゃ、と思うんですけどね。
阿木 石田さんは、やっぱり死ぬまで男性でいたいですか?
石田 いずれジジイになるのは変わらないんですけど、いわゆる家族から「おじいちゃん」と呼ばれるのは、まっぴらですね。
阿木 お孫さんに「じいじ」とか言われて、膝に乗られるのは駄目ですか?
石田 絶対、嫌ですね。できれば最後まで男でいたい。同じ"じいじ"でも男という、じいじでいたいなと思うんです。ヨーロッパなんかでは、個という観念が発達している分、一人一人が人間として自立してますよね。中高年の女性も年齢に関係なく、しっかりアイデンティティーを持って生きてる。
阿木 石田さんはいわゆる、おばさん的な女性は苦手で、マダムという言葉が似合う感じなら、OKなんですよね。
石田 向こうで言うマダムって、たとえ目元や口元のしわが深くても真っ黒に日焼けして、おしゃれをしている、そんな感じは素敵(すてき)だなと思いますね。
阿木 でも、もともと大人の女性より「マイ・フェア・レディ」ではありませんけど、年若い女性を育てるのがお好きなのでは?
石田 「あしながおじさん」ですかね(笑)。まぁ、たまたまだとは思うんですけど、別に未完成な女性が好きというわけではないんです。ニーチェの言葉に、とても素敵な一節があって。「人を真に愛するとは、その人を理解し認めてあげるだけではなく、その資質や才能を引き出してあげる、つまり、解放してあげることだ」と。子供達に対しても、僕はお金や財産などは残せませんが、才能の発揮の仕方や自己表現の方法などは、教えてあげられるかなと思うんです。
阿木 生活力も含めてですよね。それにつけても60歳を過ぎて、もう1子もうけようという決断は、凄(すご)いなと思うんです。だって、その子が成人した暁には、石田さんは80歳を超えていらっしゃるわけでしょう。奥様の理子さんの強い希望だったんですか?
石田 それもありますけど、僕は元来、子供というのは自分の所有物だと思っていないので。
阿木 我が子といえども別人格で、その子が自分の宿命、運命を生き抜いてゆくだろうという信頼関係ですか?
石田 そうですね。ただ、僕自身の人生はまだ続いていくわけで、それプラス、子供達に寄り添う人生のラインがさらに1本増えた感じです。もちろん僕には彼らに対して責任がありますが、同時にその子の人生は、その子自身が描いていくものだと思うんです。
阿木 今回は不妊治療の際に凍結していた卵子を授精させたんですよね。ということは、もう1人産むという、強い意志がお有りだったということで。

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