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どアホノミクスをアテにしない最強の生活術実践編 浜矩子×荻原博子

2017年7月 2日号

どアホノミクスをアテにしない最強の生活術実践編 

浜矩子×荻原博子 熱闘対談Part2

 安倍政権は「デフレ脱却」「物価2%」を最大テーマにしたが、4月の消費者物価上昇率(生鮮食品を除く)は前年同月比0・3%にすぎない。我々はどう生き抜けばいいのか。エコノミストの浜矩子氏と経済ジャーナリストの荻原博子氏による「実践編」をお届けする。

――本誌5月28日号で「どアホノミクスをアテにしない最強の生活術」をテーマに対談していただきました。今回は「実践編」として、「お金をどう貯(た)め、生きていくか」について伺います。
荻原 皆さん、賢いと思います。安倍政権や日本銀行は「デフレはいけない。お金を使え」と大騒ぎしていますが、3月末時点の預金残高は1000兆円を突破し、過去最高。皆さんはデフレを脱却しようという気が全くなく、お金を使わない選択をしています。「給料は上がらないのに食べ物や着る物ばかり値上がりしたら、どうやって生活すればいいのよ」というのが普通の生活をする人の感覚です。
 「デフレ脱却」という言い方は非常に眉唾であって、そもそも「デフレがなぜいけないか」を彼らはちゃんと説明していない。まともな説明ができないからだと思うのです。彼らが狙っているのは、要するに、経済活動を舞い上がらせていく中で、アホノミクス体制が目指す大日本帝国づくりに役に立つ大企業は儲(もう)かること。「強い者がより強くなる」「大きい者がより大きくなる」こと。それを、彼らは「デフレ脱却」と称しているだけのことです。
 本当の意味でデフレは怖いですよ。デフレは経済現象として「死に至る病」だと言ってもいいと思います。スパイラル(らせん状)的に縮小均衡になり、人がお金を使わなくなり、モノが売れなくなり、値段や賃金が下がり、人々が路頭に迷う。デフレは怖いことは怖くて、その状態から脱却することは必要なのです。
 ですが、彼らはそういう観点からデフレ脱却と言っているのではなく、「強い日本を取り戻せ」「強い経済を取り戻せ」という脈絡の中で言っているのだから説得力がない。賢い市民たちはちゃんと見抜き、「あいつらの言う通りにお金を使ったら大変なことになるかも」となっている。インフレで自分たちの資産が目減りしたら大変だ、とも人々は見抜いています。ところが、見抜かれていることさえ、「下心」に目がくらんだ奴(やつ)らには分からない。

荻原 今、若い人が「老後が不安だ」と個人年金に入っています。若いうちは子育てや住宅ローンなど、お金を使わないといけないことがたくさんあるはずなのに不安感が強い。安心感を与えていないことが政府の大きな罪だと思います。
浜 安心感を与える気もないのだろうと思います。今の政治の体質から見ると、若者たちは「使い捨て」の対象でしかないような気がします。「強い日本を取り戻す」「世界の真ん中で輝く国造り」。こうしたメッセージの持つ邪悪にして甘い香り。追い詰められて不安に駆られた若者たちが、これらの怪しげな香りに引き寄せられれば引き寄せられるほど結構。そんなふうに考えているのでしょう。実際問題として若者の安倍政権支持率は7割です(JNNによる6月3~4日実施の世論調査では、18歳~20代の支持率は68%)。

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