対談詳細

艶もたけなわ
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小林一広 「メンズヘルスクリニック東京」院長

2016年3月20日号

阿木燿子の艶もたけなわ 連載96

 精神科医の立場から、トータルで男性のメンタル面の不調を診断し、薄毛をはじめうつ病、更年期障害などの治療にあたっている小林一広さん。最近では、結婚前に不妊を心配する男性が相談に訪れるケースもあるのだとか。普段、知ることのない"領域"に阿木さんは興味シンシン!男性専門クリニックの最前線をたっぷり伺います。

 ◇患者さんの生活を理解したい。だから精神科でなく「生活科」を目指す。
 ◇欧米では髪の毛が薄くても堂々としている男性が多いですが、日本人は気にしますよね。
 ◇髪の毛が黒くて薄くなってくると地肌の色が露呈してきて、薄毛が際立ってしまいます。


阿木 先生は医学的なお立場から、男性の内面、外面の不調をトータルにサポートなさっていらっしゃるわけですが、今は男性の不妊治療も一つのテーマだそうで。一昔前は、不妊というと女性の責任だと決めつけられがちでしたが、思えば当然、男性にも問題があるケースが考えられますよね。
小林 約半分はそう言ってもいいと思います。いわば、フィフティーフィフティーです。
阿木 ここのような男性専用の不妊治療を扱うクリニックができたことで、男性の患者さんはかなり受診しやすくなったのでは?
小林 それまでは、男性側に問題があっても、奥さんが無理やりご主人を産婦人科に連れていくケースがほとんどでした。男性からすると、産婦人科に行くのは抵抗があるんですね。その点、当院は男性専用なので、来院しやすくなっていると思います。また最近は結婚前に「自分は大丈夫だろうか?」と、ブライダル・チェックをしに来る患者さんもいらっしゃいます。
阿木 日本の男性も、かなり意識が高くなってきているんですね。それと更年期って、以前は女性特有のものと思われていて、男性にもあるなんて、あまり一般的には知られていませんでしたよね。なぜ、男性の更年期の認知が遅れたのでしょうか。
小林 更年期障害は、性ホルモンの低下に伴って心身の変化、不調が出てくるものなんです。女性の場合、閉経というはっきりした現象が表れるわけですから、積極的に研究されて医療が進んできました。しかし、男性の場合は極端な変化がありませんから、「年のせいかな?」って本人も自覚がないままに進んでしまうんです。
阿木 症状の出方が男性と女性とでは、かなり違うわけですね。
小林 加えて、性ホルモンの検査技術、機器が追いついていなかったんです。性ホルモンって微量で、一日の中でも変動するものですから、正確にその人のホルモン値を測定するのが難しかったんです。
阿木 それが今ではわかるようになった?
小林 はい。ドーピングの検査方法が格段に進歩しましたが、あれは男性ホルモン様物質などをチェックするための検査なんです。今ではかなり精密に調べられるようになりました。
阿木 血液検査ですか?
小林 そうです。唾液から測定することもできます。
阿木 あのー、私は女性なのでよくわからないんですが、EDって男性にとって、どれほどのショックなんでしょうか?
小林 もうオレも年かなって、落ち込む人も多いと思います。それまでできていたことが、できなくなっちゃうわけですからね(笑)。
阿木 ある週刊誌では、「死ぬまでセックス」という特集をよく組んでいますが、これだけ長く連載しているということは、それだけ多くの人が関心を持っているということなのかなって。
小林 セックス行為は、そもそも子孫を残すためですよね。男性には自分のDNAを残す可能性を探る本能があるからではないでしょうか。ところが女性の場合は、残念ながら閉経してしまうと産めない現実があるわけです。

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