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艶もたけなわ
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原晋 青山学院大学陸上競技部監督

2015年12月27日号

阿木燿子の艶もたけなわ 連載85

 元"伝説の営業マン"という異例の肩書を持ち、箱根駅伝で完全優勝チームの監督となって一躍脚光を浴びた原晋さん。従来の指導法とは一線を画し、本番でも学生が臆せず輝ける仕掛けをしてきました。そのユニークで柔軟なモノの考え方に阿木さんは興味津々。お正月の号砲間近、果たして"連覇のたすき"となるのか。阿木さんが迫ります。

 ◇今回は単勝1・2倍の1番人気みたい(笑)。でも、そう簡単には勝てませんよ。
 ◇奇跡的な優勝の立役者として、今年は人生最高のモテ期に入ったのでは?
 ◇今マスコミにもてはやされていますが、来年負けたら叩きにくるとわかっているんです。


阿木 間もなく、お正月の箱根駅伝ですね。2連覇への手応えはいかがですか?
原 前回は優勝候補ではなかったし、駒澤大学が勝つと思ってたんで、のんびり構えてたんです。ところが今回は単勝1・2倍の1番人気みたいな感じで(笑)。でも、そう簡単には勝てませんよ。
阿木 そうですか。最強という感じがしますが?
原 今まであまり感じたことはないんですけど、初めて何となくプレッシャーというか、責任というか......。
阿木 それって、日本中が注目しているからでしょうね。実は私、今まで箱根駅伝にほとんど興味がなかったんです。
原 うちのカミさんと一緒ですね(笑)。
阿木 それが今年、青山学院大学のぶっちぎりの優勝で一気に変わりました。今度の箱根はどうなるかって、突如気になりだして(笑)。
原 お正月の風物詩と言われていますが、より認知度を増すことに貢献したのならうれしいですね。
阿木 青学の宣伝効果たるや、大変なものですよね。おしゃれで都会的な大学というイメージでしたが、スポーツでも活躍するんだなって。その貢献度に対してボーナスとか出なかったんですか?
原 出ませんよ〜(笑)。
阿木 宣伝費にしたら、相当な金額になるでしょうにねえ(笑)。
原 (慌てて額を拭いながら)いや〜、汗かいてきた。自分の分は自分で稼ぐんで、大丈夫です。
阿木 原監督のポリシーは、規則正しい生活、くつろげる環境を選手たちに与えることから始まるとか。だとすると、寮母をされている奥様、美穂さんの協力なしには成り立たない。優勝は内助の功が大きかったのでは?
原 そうですね。カミさんを抜きにしては達成できなかったでしょうね。合宿所というと、生活自体が修行のような考え方が主流でした。しかし、私は違う。華やかな舞台で活躍して、多くの人に感動を与え、喜んでもらう。私たちも「よく頑張ったね」って称賛を浴びて、それを喜びに変えようと。
阿木 そのたとえとして、宝塚歌劇団を挙げていらっしゃいましたよね。
原 想像ですが、宝塚も厳しいしつけは大前提にあると思うんですね。だけど、表に出る舞台では華やかに舞う。陸上競技もそうで、裏ではきちっとした生活をし、本番のレースでは明るく振る舞おうじゃないか、というのが僕の発想です。
阿木 私、宝塚のお仕事をさせていただいたことがあるんですが、原監督のおっしゃる通りでした。上下関係が厳しく、お稽古(けいこ)場にはピーンと張り詰めた空気感があって。でも、基本的にはすごく家族的な感じでした。
原 そうですよね。そもそも駅伝も適当にやって日本一になれるわけがない。しつけという部分はあります。しかしこの寮生活は、家であり、皆が家族であり、憩いの場であるべきという考えです。
阿木 学生たちは両親の元を離れて来ているんですものね。
原 合宿所に帰ってきてホッとすれば、ここで遊ぶようになります。そのような仕掛けをしないと、他所(よそ)で遊ぶようになるんです。
阿木 今年は往路復路ともにトップの完全優勝で、10時間49分27秒という、とてつもない記録を打ち出しましたが。
原 学生というのは、ベンチマーク(基準)を作っていけばそこを目指して努力をするんです。2013年、東洋大学さんが10時間51分36秒で優勝し、10年破れないって言われていました。でも、2年で破られた。今の記録もいつ塗り替えられるのかわかりません。年明けは東洋さんもチャンスがあるし、うちにもある。学生のパワーってまだまだ捨てたもんじゃないなって思います。
阿木 羽生結弦(はにゆうゆづる)さん、内村航平さんなど、今、日本の若いアスリートたちがそれぞれの分野ですごい記録を打ち立てていますよね。

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