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艶もたけなわ
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南こうせつ シンガー・ソングライター

2015年6月21日号
 1970年代、フォークグループ「かぐや姫」のリーダーとして人気を博し、その後ソロになってからも阿木さんとのコンビで
「夢一夜」などをヒットさせ、今なお第一線で活躍している南こうせつさん。その「夢一夜」創作裏話からスランプ時の苦悩、そして島倉千代子さん最後のレコーディング秘話まで語り尽くしてくれました。

 ◇「夢一夜」の曲は1週間かかりました。あれほど時間がかかったのは初めて。
 ◇島倉千代子さんの最後の歌声を耳にしたとき、歌手として死ぬ覚悟が伝わってきました。
 ◇「10日後スタジオで......」と言ったんですが、それに対する返事はありませんでした。

阿木 調べてみたら私たちって、15曲も一緒に曲を作っているんです。びっくりしました(笑)。
南  今も歌っていますよ。たとえば、「少年と海」という歌は野外コンサートで一番最初、交響曲としてかかります。
阿木 交響曲なんて、とてもスケールが大きいですね。
南  そしてコンサートの中では、「コンサート・ツアー」という曲をよく歌います。
阿木 日本全国、街から街へコンサートで渡り歩いていくシンガーの歌ですね。
南  まさに、僕のライフワークであるコンサートツアーがタイトル。〈♪想い出だけで このままで......〉って歌で。
阿木 (歌詞の中の主人公は)会わないのよね。その思い出の人と。
南  そう、会わない。好きになった女の子のことを今でも思い出すよって歌なんだけどね。それで、冬が来ると「冬支度」(笑)。
阿木 ありましたね!(笑)
南  いい詞ですよね~。別れていく男女の引っ越しの日のことを描いたものです。
阿木 私が一番印象深いのは、映画「海峡」の主題歌「友ありて」です。2人で撮影現場の竜飛(たつぴ)岬まで行ったでしょう?
南  行った、行きましたね!
阿木 こうせつさんが、初めて映画音楽を手掛けた作品ですよね?
南  そう! 高倉健さん主演で、吉永小百合さんはじめ、豪華キャストの映画。確か真冬でしたね。風速15メートルの風が吹いててね。
阿木 こうせつさんがロケハンを兼ねて出演者の皆さんの慰問に行こうって言い出して(笑)。私、寒いのが苦手だったんですよ。
南  えっ。言ってくれればよかったのに......(苦笑)。
阿木 作曲家が言っているのに、作詞家がノーを言っちゃいけないと思って。
南  監督さん以下、製作陣は妥協を許さない厳しい人ばかり。ものすごい雰囲気でした。
阿木 こうせつさんとご一緒させていただいて感じたのは、何事にも真っすぐ、ストレートな方だなということです。
南  もうちょっと捻(ひね)れればいいんですけどね(苦笑)。
阿木 そんなことはないですよ~(笑)。それにうれしかったのは、こうせつさんの好きな歌のリストの中に「夢一夜」が入っていたことです。
南  もちろんですよ~。そうだ!聞いてくれる?(笑) 12年前、米国で公演したの。ニューヨークのタウンホールでコンサートをした際、「夢一夜」で格別な拍手をもらったんです。
阿木 お客さんは、日本語の詞が理解できたのかしら?
南  いや、日系人もいたし、日本ファンの人たちも多かったからね。逆にお伺いしたいのは、何であの詞ができたんでしょう?
阿木 恋する女性の歌は得意なの。情念が絡むと書きやすい(笑)。
南  実はあの曲はなかなかできず、1週間かかりました。あれほど時間がかかったのは初めてでした。
阿木 「神田川」((注1))はすぐにできたんですよね。
南  3分くらい。「赤ちょうちん」も「妹」もあっという間でした。本来、僕は曲作りが早いんです。
阿木 そんなに苦労させました?

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