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NEWSNAVIスポーツ 審判部の読みも裏切る番狂わせ 「幕尻」徳勝龍がうれしい初優勝

2020年2月16日号

 これが文字通りの「番狂わせ」といえるだろう。大相撲初場所(1月26日千秋楽、東京・両国国技館)で、幕尻・西前頭17枚目の徳勝龍(33=木瀬)が千秋楽で大関貴景勝(23=千賀ノ浦)を寄り切り、14勝1敗で初優勝を飾った。幕尻での優勝は20年ぶり史上2人目で、33歳5カ月での初優勝は日本出身力士としては最年長の史上3位、返り入幕力士の優勝も初めてで、奈良県出身力士の優勝は98年ぶり、木瀬部屋で初の優勝力士......と、記録ずくめの優勝だった。

 こんな結果になるとは誰も思っていなかっただろう。白星を重ねても「幕尻でよく頑張っている」ぐらいの感想だったが、驚くほどの快進撃で最後まで突っ走った。すぐに休場する横綱や陥落が続出する弱い大関で役力士が空洞化。若い力士への期待が高まる中、ベテランの域に達する苦労人の優勝はしらけそうな初場所を大いに盛り上げた。2009年初場所の初土俵から休場なしの鉄人も、幕内と十両を行ったり来たりで、関取49場所のうち24場所は十両。三賞も手にしたことがない「超大穴」が、両横綱が序盤で途中休場した初場所の救世主となった。

 優勝決定の瞬間に涙で顔をくしゃくしゃにした徳勝龍だが、優勝インタビューでは絶妙の受け答えで場内を沸かせた。「自分なんかが優勝していいんでしょうか?」「(優勝を)意識することなく......うそです。めっちゃ意識していました。インタビューの練習もしていました」など、過去の優勝インタビューとは違う新鮮さで人柄のよさを感じさせた。

 番狂わせは取組編成にも影響を与えた。千秋楽の結びの一番は、優勝が懸かった徳勝龍が急きょ貴景勝の相手に。20年前に幕尻優勝を果たした貴闘力は、終盤に2横綱2関脇との対戦が組まれた。徳勝龍が役力士と組まれたのは千秋楽だけで、それだけ審判部の読みを裏切った異例の優勝だった。

(水木圭)

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