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元看護助手「患者殺し」無罪確実 弁護士「違法な取り調べあった」

2019年11月17日号

 20代、30代を獄につながれた女性がようやく濡(ぬ)れ衣(ぎぬ)を晴らす。2003年、滋賀県東近江市の湖東記念病院で人工呼吸器を外して72歳の男性患者を殺したとして、07年に殺人の有罪判決が確定。懲役12年で満期服役した元看護助手、西山美香さん(39)の再審公判の進め方を検討していた大津地検は①新たな有罪立証はしない②自白調書を裁判所が証拠排除しても異議を申し立てない③1回で結審し年度内の判決を求める、とした10月18日付の書面を弁護団と裁判所に送った。

 再審無罪が確実になり10月23日に会見した西山さんは「年老いた両親を安心させられる」と喜び、井戸謙一弁護士は「違法な取り調べを明らかにしたい」などと話した。弁護団は「男性患者は不整脈による自然死の可能性が高い」と医師の所見などを提出していた。再審開始を決定した大阪高裁と最高裁は自然死の可能性や、西山さんが捜査官に迎合した可能性を認めていた。

 滋賀県警は当初、呼吸器が外れたことを知らせるアラーム音が鳴ったのに処置しなかったと、業務上過失致死罪の疑いで同僚の正看護師を調べていたが、1年ほどして任意で聴取されていた西山さんが突然「私が呼吸器のチューブを外した」と供述した。

 アラーム音を聞いた証人が見つからず苦慮していた警察は色めき立つ。優しい言葉で巧みに取り調べる男性刑事に西山さんは恋心を抱き、気に入られようと言われるままに供述してしまう。「今となったらアホみたいな話なんですけど」と記者に語っていた西山さん。「自分は気楽な助手だけど、シングルマザーの彼女(同僚の正看護師)は逮捕されたら大変なので、私が殺したことにすればいいと思った」とも振り返る。

 多くの人に取り戻せない傷を与えた〝事件〟の責任の所在をはっきりさせるべきだ。(粟野仁雄)

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