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安全対策指南に『ゴルゴ13』登場 霞が関官僚「責任回避」の産物か

2017年7月23日号

人気漫画『ゴルゴ13』の主人公、デューク東郷が海外展開する中小企業向けに安全対策の重要性を指南――。話題を集めた外務省制作の漫画に対し、「自己責任を強調しすぎ」と異論が出ている。
 日本の外相に協力を求められたデューク東郷が、中小企業の経営者やビジネスマンに、現地情報の収集や社内体制の強化の大切さを教える、という設定。冊子は6月半ばまで外務省ホームページで連載された全13話を収録。1話当たり漫画、解説とも各6ページほどで構成される。3月から掲載したホームページへのアクセスは100万件を超えた。
 バングラデシュの首都ダッカで日本人7人が犠牲になった昨年7月の人質テロ事件が、漫画制作のきっかけだった。
「事件後に検討した結果、中小企業の対策や、現地情報の収集の必要性などの課題が浮き彫りになりました。ゴルゴ13を起用したのは、中小企業の経営者と、30~50代男性が7割超を占めるゴルゴ13の読者層が重なるためです」(外務省の担当者)
 だが、途上国をよく訪れる政府開発援助プロジェクトの関係者はこれに批判的だ。
「『自分の身は自分で守る』など自己責任を強調しすぎ。内容も、例えばテロに遭遇した際の初動対応として、伏せる、逃げる、隠れるといった誰でも思い付くようなことがもっともらしく書き連ねられているだけなのです」
 同関係者が特に違和感を覚えたのは、フィリピンで活動する商社マンが現地の過激派に誘拐され、デューク東郷に助けられた場面。
「デューク東郷は救出後、商社マンに高額の請求書を突きつけました。ストーリー全体からは、邦人保護の精神というより『十分注意したのだから後は自己責任で』といった外務省の責任逃れの姿勢が垣間見えます」(同)
 人気漫画を借りて「責任逃れ」を図ればこその後味の悪さ、なのか。
(池田正史)

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