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アカデミー賞で異例のトラブル ダイバーシティ示す好機逸す?

2017年3月19日号

 ハリウッドのダイバーシティ(多様性)を示す"舞台"は、後味の悪さを残した。
 米ハリウッドで行われた今年のアカデミー賞(映画芸術科学アカデミー主催)授賞式。作品賞は「ムーンライト」が受賞したが、プレゼンターの女優フェイ・ダナウェイが読み上げた受賞作の名は「ラ・ラ・ランド」。直後に訂正されはしたが、これには三つの人為的ミスが関係していた。
 まず、プレゼンターであるウォーレン・ベイティに誤った封筒が手渡されたこと。ベイティは中身が「主演女優賞」だったことに気づき、困惑の表情でそれを相方のダナウェイに手渡したが、ダナウェイはよく確認せずに発表してしまった。バックステージのスタッフも、誤りに気付きながら行動を起こすのが遅れ、「ラ・ラ・ランド」のスタッフが壇上で受賞の喜びを述べている途中でいきなり中止となってしまった。
 ちなみに「ムーンライト」はスタッフ、キャストのほぼ全員が黒人という「マイノリティーの、マイノリティーによる、マイノリティーのための映画」。こうした作品がアカデミー賞を受賞するのは史上初のこと。
 一昨年、昨年と2年続けて演技部門のノミネートが全員白人――。こんな批判を浴び、ダイバーシティの導入に積極的に取り組んできたアカデミーにとって、今年の授賞式の締めくくりが「ムーンライト」となるのは、アカデミーが人種的な偏見のない公正な判断をする姿勢を示す好機となるはずだった。関係者が受けたショックはいかばかりか。
 トランプ大統領支持者が「アカデミーの方向性がトランプ政権に批判的」と会場を取り囲んで抗議デモを行うなど、今年のアカデミー賞には政治が持ち込まれる場面も多かった。黒人が受賞した助演男優賞、助演女優賞と作品賞に関しても「これも差別ではないか」と批判され、アカデミーにとっては頭の痛い授賞式となった。
(土方細秩子)

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