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米国で"人種間分断"の溝深まる NFL選手が抗議の"起立拒否

2016年9月25日号

米国ではスポーツをはじめとするイベントの際に国歌斉唱があり、観客も起立を求められる。大半の人が右手を胸に当て、国歌と国旗への忠誠を示す。この慣例に対して、米国の花形スポーツ選手が「憲法違反ではないか」として起立を拒否。波紋を広げている。
 今年8月、試合前の国歌斉唱時に起立を拒んだのは、米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の名門、サンフランシスコ・フォーティナイナーズのクオーターバック、コリン・キャパニック選手。彼は「米国では白人警察官が丸腰の黒人を射殺するなど人種間の対立が深刻だ。こんな状況で国歌に忠誠を示すことはできない」などと語り、起立を拒否してひざまずく姿が報じられた。
 キャパニック選手の行為については賛否両論あり、「米国人が国旗や国歌に忠誠を誓わない態度を取るのは傲慢だ」との意見が目立つ。しかし、米女子サッカー界のスター、メーガン・ラピノー選手はキャパニック選手に賛同し、「メディアの"キャパニック叩(たた)き"にはうんざり。自分も同性愛者という少数派であり、平等を求める気持ちは理解できる」とコメントした。
 キャパニック選手も「伝えたいことを正しく伝えるのは難しい」として、「国歌や国旗を侮辱する意思はなく、現状への抗議という意味だった」と釈明した。しかし同時に「国歌斉唱、国旗掲揚時に起立しないのは憲法で認められた個人の自由」とも語った。
「G20」会談で中国訪問中だったオバマ大統領も意見を求められ、「彼は憲法で認められた権利について問いかけているのだろう」と理解を見せながらも、「起立しないという行為は、時に自らの生命を国に捧(ささ)げる軍人や警察官には受け入れられないかもしれない」とも付け加えた。
 2年前の8月、ミズーリ州ファーガソンで起きた18歳の黒人少年射殺事件を機に始まった人種間の"分断"は今も溝を深くするばかりである。
(土方細秩子)

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