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半世紀に及んだラジオへの情熱 永六輔さん"あの名調子"を再び

2016年8月 7日号

 1967(昭和42)年から半世紀近く、ラジオ番組に出演を続けた永六輔さん(享年83)。91年4月から2015年9月までパーソナリティーを務めた「土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界」(TBSラジオ)は、その代表格と言える。
 永さんが各地で見聞きしたことを語る同番組は、音声による「民俗学エッセー」というべき作品。その中から旅をテーマに音源を厳選したCDが8月29日、TBSプロネックスから発売される(8月1日予約開始)。「永六輔その新世界 特選ベスト~泣いて笑って旅物語篇~」(2枚組み・税別3700円)。永さんを追うように亡くなった盟友、大橋巨泉さんとの対談も収録されている。
 テレビバラエティーの嚆矢(こうし)「夢であいましょう」の脚本を手がけ、70年には旅番組「遠くへ行きたい」も始めた永さんだが、以降はテレビと一定の距離を置き、ラジオに軸足を移した。曰(いわ)く、「ラジオは等身大でいられるから」。
「永さんは大腿(だいたい)部を骨折しても、目の手術をしても番組を休むことはなく、病院から中継することもありました。徹夜明けでも朝は電車に乗ってスタジオ入りし、パーキンソン病を患ってからは、ストレッチャーに乗ったままスタジオ入りしたこともあります。命を削ってラジオに向き合っていました」(TBSラジオの永さん担当者)
 また、リスナーの手紙には、すべて自筆で返事を書いていた。何千枚にも及ぶため腱(けん)しょう炎になったり、病の影響で字が震えても、やめることはなかった。「リスナーとパーソナリティーは対等である」が信念だったのだ。
 最後の冠番組「六輔七転八倒九十分」(同)は1月25日を最後に休演したが、永さんは自宅でスルメをかんで口周りの筋肉を鍛え、復帰に備えていたという。再起は叶(かな)わなかったが、特選CDなら、あの名調子を再び堪能できる。
(菊地香)

問い合わせ:六輔CD事務局 電話03-6459-1954

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