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前人未到の「囲碁7冠」なるか

2016年3月20日号
 将棋では羽生善治名人(現4冠)が1996年に達成したが、囲碁界では誰も達成していないタイトル7冠。26歳の井山裕太6冠(名人、棋聖、本因坊、碁聖、王座、天元)が「十段戦」(5番勝負)で、前人未到の大記録に挑む。
 この1年ほどの井山の強さは「手が付けられない」と言っていい。なにしろ直近の6タイトル戦では碁聖戦と本因坊戦で1敗しただけ。7番勝負の名人戦を4連勝、5番勝負の王座戦と天元戦も3連勝でそれぞれ防衛。今年2月には七番勝負の棋聖戦で、挑戦者の山下敬吾九段を4連勝で退けた。
 四つのタイトル戦を連続でストレート勝ちしたのは、囲碁史上初の快挙。昨年7月から11月までの間には公式戦24連勝も記録している。
 大阪府東大阪市生まれ。12歳でプロ入りし、高校には進学せず師匠の石井邦生九段(74歳・2月に史上最年長の公式戦1000勝達成)とのネット対局で力をつけ、20歳で史上最年少の名人となった。
 2013年に史上初の6冠を達成。7冠への期待がかかったが、翌年に十段を含む2冠を失った。だが、すぐに6冠に返り咲く勝負強さ。今年も棋聖戦第1局と2局の間に行われた十段戦挑戦者決定戦で挑戦権を獲得していた。
 プライベートでは、残念ながら女流棋士の室田伊緒(いお)二段と昨年暮れに離婚したが、肝心の囲碁は絶好調を維持しており、「最近は力をうまく出せている」と話す。
 獲得賞金・対局料の合計額は5年連続トップで、昨年は史上最高の約1億7000万円。「プロ野球とかに比べたらずっと低いですよね」と屈託なく話す井山に、周囲の期待は膨らむ。挑戦を受ける伊田篤史(あつし)十段は昨年、高尾紳路(しんじ)九段からタイトルを奪取したばかり。こちらも弱冠21歳の若武者である。
 偉業を懸けた大勝負は3月8日、井山の故郷・東大阪市で幕を開ける。
(粟野仁雄)

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