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核心は菅氏の霞が関恐怖支配 総務省接待スキャンダルは菅政権の致命傷だ!

2021年3月14日号

倉重篤郎のニュース最前線

◇立憲・後藤祐一、小西洋之、奥野総一郎、共産・田村智子が断罪

 総務省接待スキャンダルは泥沼のような広がりを見せ、菅政権の官僚支配の実態があぶり出されている。この疑惑の核心は何か? これをもっても自浄作用が働かない政権のありようとは? 霞が関事情に詳しく、問題追及の急先鋒に立つ野党議員のエース4人に訊く。

 久々に永田町を歩く。菅義偉首相の長男が関わる総務省接待疑惑の取材だ。

 驚くべき疑惑である。同省が自己調査しただけでも2016年以降13人に延べ39回接待していたことが明らかになった。放送行政を所管するラインの職員ほぼ総なめだ。1放送事業者が、その死命を制する許認可官庁の担当者を現職課長から事務次官級まで芋づる式に違法接待の闇に取り込んでいた、という霞が関でも前代未聞の不祥事である。

 まずは、官僚たちの脇の甘さ、地に落ちた倫理が責められるべきだろう。処分に留(とど)まらず、人事総入れ替えが求められる。ただ、それだけで終わらせるわけにはいかない。背景には、日本の政治権力と霞が関行政マシーンの関係を根っこから腐らせる何ものかが潜んでいる。なぜ官僚たちがリスクを冒してまであえて接待に応じたのか。菅氏長男の同席や菅氏の総務省人事支配の実態とどういう因果関係があるのか。ことの本質に肉薄する必要がある。

 そんな思いで国会内を渉猟し、手掛かりを得た。

 まず目についたのは、政権与党の自浄能力のなさだ。自民、公明両党の議員がこの問題で政権を質(ただ)す場面をついぞ見ることはなかった。これだけ露骨で大規模な国家公務員倫理規定違反事件である。政権運営に責任を持つ与党が率先して取り上げ改善防止策を提起せずしてどうやって霞が関官僚秩序を統御できるのか。

 かつての与党はこれほど無責任ではなかった。ロッキード、リクルート、佐川急便など数ある疑獄、疑惑に対しては、政権中枢の不祥事であっても半ば身を切るような国会質疑を行ってきた。安倍晋三政権の「森友」「加計(かけ)」「桜を見る会」疑惑の際ですら与党議員からそれなりの質疑があった、と記憶する。菅不祥事にはこれがない。1強の抑止力が働いているのか、それとも本音では意外と脆(もろ)い政権の早すぎる崩落を恐れているのか。後者かもしれないが身内に甘い与党はいずれ国民から見切られる。

 ◇国民に自助を強い、自らは利権まみれ

 ◆後藤祐一(立憲民主党)

 ここは野党に頼ろう。まずは、後藤祐一衆院議員(立憲民主党・当選4回)に聞く。不祥事追及では必ず質問に立つエースの1人。調査能力が高く経産省出身、霞が関事情にも詳しい。

「あまりに無防備、異常な接待疑惑。忖度(そんたく)構造の中に置かれた官僚にとってこれを断る、という選択肢はなかった。首相の長男だから拒否できなかった、というのが真相だ。その証拠にどの官僚も他の業者とはなかったと明言している」

 あなたも役人出身だ。

「ノーとは言いにくいでしょう。ただ気を付ける。会うことを拒否するのは難しいが、割り勘を条件にするとか、お土産など余計なものをもらうのはあらかじめ断る、など自分なりのディフェンスをすると思う」

 事件のリアクションは?

「平民宰相的な庶民感覚を売りにしてきた菅氏には、利権まみれというダメージがある。自助を人に勧め、息子には公助かよ、と。コロナ対応では危機管理能力に疑問符が付き、今回も大きく傷ついた。霞が関官僚からすると、冗談じゃない、何で俺たちばかりが叩(たた)かれるのか、という不満と、こんなことが自らの身に起きたらどうやって防げばいいのか、という不安も出てくるだろう」

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