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カメラと写真家の変遷伝える 日本製レンズの神話誕生物語

2020年1月19日号

 写真家が新しいカメラを持てば題材も表現も違ってくる。その変遷を知る「カメラと写真家〜機材と表現の180年史〜」が日本カメラ博物館(東京都千代田区)の開館30周年記念展として開催中だ。

 会場には約120台のカメラとその写真家の作品が展示され、各時代の写真表現を伝えている。1950年代はレンジファインダー機が花形だった。後に日本写真家協会会長となった三木淳とレンズについてこんな逸話がある。

 50年、米ライフ誌の写真家デビッド・ダグラス・ダンカンは朝鮮戦争取材の折、来日。同業者のいるビルを訪ねると、通信社のカメラマンだった三木が「このレンズは独ツァイスのゾナーを手本にした日本光学(現・ニコン)のニッコールです」と示した。ダンカンは三流品かと冷笑したが、三木は「ともかくも1枚」とたわむれに彼をパチリ。

 翌日ダンカンにそのプリントを渡すと「驚異的にシャープだ。この会社に連れていけ」となった。彼は3本のニッコールを購入し朝鮮で撮影。今度はそれを現像したライフの暗室マンや編集部員が驚き、ニッコール神話が生まれ、やがては日本のカメラの優秀性が広まったのだった。ダンカンをとりこにしたニッコール8・5センチF2の同型品と、友情のしるしだろうか、ダンカンから三木に譲られたライカⅢfも展示され=写真=、時代の空気を伝えている。

 60年代は日本製一眼レフが交換レンズの万能性からカメラ界をリードした。ニコンFを使った名手に富山治夫がいる。彼は報道写真における社会戯評で名作を連発。望遠効果を生かした「過密」という有名な写真と愛用の超望遠レンズも展示されている。

 会場には名取洋之助、木村伊兵衛、林忠彦、大竹省二、植田正治、篠山紀信、森山大道など名だたる写真家の名が。同館の山本一夫学芸員は「だれがどのカメラでどんな表現をしたのか知るのが楽しいです」と説く。入場料一般300円、月曜休館。(南條廣介)

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