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「平成の徳政令」の魔法溶け始め 地方の中小企業の倒産が急増

2019年11月17日号

 平成の「徳政令」と呼ばれ、2008年のリーマン・ショック後の中小企業の苦境を救ってきた中小企業金融円滑化法の魔法が溶け始めたようだ。

 大手信用情報機関によると、中小企業の倒産が急増しており、直近の7〜9月期は前年同期を約8%上回るまで上昇した模様だ。中でも地域金融機関の取引先企業の倒産が顕著で、「地銀の与信費用が増加している」(大手信用情報機関幹部)という。

 背景には、09年12月に施行された円滑化法により融資の返済を猶予されてきた中小企業が、法の適用からほぼ10年を迎え、さらなる返済の繰り延べを許されなくなったことがある。「期限到来を控え、再建できなかった企業が退場を余儀なくされ始めたということだろう」(同)

 円滑化法は、当時の金融相であった亀井静香氏の提案で実現した。時限立法でありながら2度にわたって延長された経緯があり、最終的には13年3月末まで終了がずれ込んだ。「劇薬だったが、効果は絶大だった」(地銀幹部)ためだ。

 金融庁幹部は、

「円滑化法の期限到来後も金融機関が個々の借り手の状況をきめ細かく把握し、貸付条件の変更、あるいは円滑な資金供給に努めていただくことは何ら変わらない。また、金融検査・監督の目線、スタンスも変わらないし、不良債権の定義もこれまでと同様変わらない」

 と前向きな対応を求めた。

 このため申請件数、承諾件数とも高止まりし、金融庁が集計を終了した今年3月末までに円滑化法に基づき貸付条件の変更を申請したのは1000万件を超え、うち9割超が承認された。一方、この間の倒産件数はバブル期を下回る水準にまで抑制された。そのパンドラの箱がいま開き始めた。(森岡英樹)

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