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米艦船の民間港使用への布石か 住民ら抗議でボート出港を阻止

2019年10月20日号

 沖縄県本部(もとぶ)町にある本部港で9月17、21両日に予定された、在沖米海兵隊による軍用ボートの出港は、「悪天候」を理由に中止された。民間港である本部港の軍事利用に反対する住民、港湾労働者らがボートを牽引(けんいん)した大型トレーラーの前に立ちはだかり、港内に入るのを阻止し、強く抗議したのも米軍が使用を取り下げた一因である。

 日米地位協定5条は、米軍が船舶や航空機を公の目的で運航する場合、民間の港や飛行場を使用できると定めている。米軍は、伊江(いえ)島に大型のゴムボートを出入する目的で、対岸の本部港を使用すると県や本部町に通告した。

 伊江島は2018年、強襲揚陸艦の甲板を模したLHDデッキが完成し、最新鋭ステルス戦闘機F35Bの離着陸訓練や大型輸送ヘリ・オスプレイ、同CH53Eからのパラシュート降下訓練が盛ん。ゴムボートは救助作業に使われる。

 この抗議活動に対し、河野太郎防衛相は会見で、「せっかく(嘉手納基地でのパラシュート降下訓練の回避を目的として)伊江島での訓練確保のために調達した船が使えない状況では、地元の思いと食い違うのでは」と発言した。"地元の思い"とは、本部港を使えないままでは嘉手納基地での降下訓練は減らせない、との趣旨に受け取れる。辺野古基地を造らせないと普天間の危険性は除去できない、につながる論理である。

 これに対し玉城デニー知事は会見で、「パラシュート降下訓練と民間港の使用は別問題」と不快感を示した。今回は取りやめたものの、再通告の懸念は消えない。伊江村の名嘉實議員の話。「米軍はまずゴムボートで突破口を開こうとしたのでは。大型クルーズ船の寄港に向けて整備が進む本部港は、大きな米艦船に利用される恐れがある」

 屋良朝博衆院議員は政府の態度を批判する。「米側とまともな交渉をせず、県民を脅すことしか考えていない。辺野古のように(県民が)止める意思を示すことが大事だ」(友寄貞丸)

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