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安倍政権「最終章」 次はない"レームダック" 参院選124議席全予測 「改憲勢力」3分の2届かず!

2018年10月 7日号

◇自民2ケタ議席減で単独過半数割れ

 553対254。ダブルスコア以上の票差で総裁選を制し、3選を果たした安倍晋三首相。改めて悲願の改憲に意欲を示したが、安倍首相の前に立ちはだかるのが来夏の参院選だ。発議条件となる3分の2を確保できるか―。永田町を知り尽くす3氏が読み解く。

「いよいよ憲法改正に取り組んでいきたい」
 9月20日、自民党総裁選で石破茂元幹事長を破り連続3選を果たした安倍晋三首相は、党本部のあいさつでこう語った。
 とはいえ、秋の臨時国会で憲法9条改正案を自民党案として提出したとしても、可決・発議は難しいとの見方が大勢を占めている。
「公明党が慎重姿勢を崩していないからです。自民党の憲法改正案の提出には理解を示していますが、時間切れで継続審議になるでしょう」(永田町関係者)
 2019年の政治日程も窮屈だという。自民党関係者はこう語る。
「通常国会は、年度末までに新年度予算を通すことに傾注しなければいけません。新年度を迎えれば、4月に統一地方選、天皇陛下の退位と5月は皇太子さまの即位が行われます。つまり、憲法改正を進めるにしても、7月の参院選後になる」
 自公は衆院で、改憲発議に必要となる3分の2の310を上回る313議席を確保している。参院は自公で148議席。改憲勢力である日本維新の会や希望の党などを合わせれば3分の2の162議席を上回る。
 一方、先の通常国会では、参院定数を6増やす改正公職選挙法が可決、成立。来夏の参院選の改選議席数は124。埼玉選挙区が改選定数3から4になり、比例代表は46から48の2増となる。非改選121議席と合わせると245議席。つまり、来夏に迫る次期参院選後の過半数は123議席、自民党案提出となれば発議条件となる3分の2ラインは164議席となる。
 では、参院選で各党の議席はどう動くか。23ページの表をご覧いただきたい。本誌は、選挙予測に定評のある3氏に野党一本化が成立した場合の参院選を展望してもらった。「野党一本化」は、1人区で野党統一候補を擁立したり、比例代表で統一名簿を作成し、与党か野党かの二者択一の選挙戦を仕掛ける場合を想定した。
 3氏の予測によれば、自公で過半数を確保するものの、自民党は2ケタの議席減となり、単独過半数割れになる。もちろん、維新や希望を糾合しても、3分の2ラインには届かない。
 改憲発議ならず―。安倍シナリオを狂わせる「逆風」の正体は果たして何なのか。理由の一つが、消費税増税だ。

◇消費税増税目前で自民党に逆風

「来年10月から消費税は10%に上がります。振り返ってみると、自民党は消費税導入後の1989年7月の参院選で大敗し、3%から5%に増税後の98年参院選でも惨敗しています。増税前の選挙ですが、自民党には厳しい戦いとなります」

 こう語るのは、選挙プランナーの松田馨氏だ。3氏の中で自民党に最も厳しい自民党20議席減と予測した。松田氏がさらに続ける。
「参院選は、政権選択選挙の色合いが濃い衆院選と違い、政権批判票が入りやすい傾向があります。比例名簿を統一する野党一本化が実現すれば、与党に大激震が走ることになります」
 選挙区では松田氏に近い34議席としながらも、比例では現有議席からわずか1減にとどめ、自民党16減と予測したのは、政治ジャーナリストの野上忠興氏だ。
「13年の参院選で、自民党は選挙区を2敗でしのぎ、比例は18議席。だが、選挙区で11敗した16年では比例がプラス1議席の19議席を獲得した。これは無党派層が棄権する傾向が高まっていることを示しています。次期参院選では、選挙区を取りこぼしても比例は16年参院選並みと見ています」
 一方、自民党は苦戦するとしながらも、3氏の中で議席減が最も小幅となると予測したのは、政治ジャーナリストの角谷浩一氏だ。
「今回の総裁選で安倍首相は、雇用や税収拡大といったアベノミクスの実績を強調してきましたが、国民がその成果を実感しているとは言いがたい。消費増税のカウントダウンが始まる来年からは、安倍政権に対する失望感が膨らんでいくと見ています。だが、それが投票行動に直結するかどうか。投票率は伸び悩み、自民党は12議席減にとどまると見ています」
 各選挙区はどうか。まず注目したいのは、32選挙区ある1人区だ。野党一本化が実現した場合、「自民党vs.野党候補」の一騎打ちの構図が成立する。
「16年の参院選から宮城、新潟、長野の3選挙区は定数是正で1人区になった。いずれも16年は野党候補が制しています。統一候補擁立で野党が勝つ1人区は増えるでしょう」(松田氏)
 野上氏は、野党統一候補との「ガチンコ対決」で自民党19勝、野党統一候補13勝と読む。野上氏の解説。
「中でも注目は岩手選挙区。自民党の改選議員、平野達男氏は元民主党で、小沢一郎・自由党共同代表の側近でした。力の陰りが見える小沢氏ですが、遺恨対決をどうさばくか見ものです」
 角谷氏もまた、1人区について自民党に厳しい見方を示している。
「自民党が議席を確保してきた山形、栃木、秋田も野党に覆される可能性がある。野党が足並みをそろえれば、四国、九州以外で自民党が安泰な1人区はない」
 角谷氏の言葉を裏付けるように、自民党選対関係者もこんな弱音を吐く。
「保守王国といわれた青森で敗れる可能性が高く、復興が進まない宮城、福島は"震災後遺症"で勝つ見込みがない。山形、新潟、山梨、長野も難しい。沖縄は100%勝てない」
 自民党が1人区で負け越した場合、3氏の予想を上回る惨敗もあり得る―。角谷氏はそう指摘するのだ。

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