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森友問題は別次元へ 「文書改ざん疑惑」で浮上した麻生財務相の更迭 安倍内閣「終わり」の「始まり」か

2018年3月25日号

▼佐川国税庁長官は"逃走"辞任

▼犠牲者か近畿財務局職員は自殺

『朝日新聞』の記事が、1週間以上も政界を揺るがしている。森友学園への国有地売却についての決裁文書は、本当に書き換えられたのか。真相が見えない中、佐川宣寿(のぶひさ)・国税庁長官は辞任。麻生太郎財務相も責任を問われかねない情勢となった。いま、何が起きているのか。

「理財局長時代の国会対応に丁寧さを欠き、行政文書の管理不足などを理由として本日、佐川本人から国税庁長官の職を辞したいとの申し出を受けた」
 3月9日夜、財務省で緊急記者会見に臨んだ麻生副総理兼財務相は、神妙な面持ちで佐川氏の辞任理由を説明した。その理由は(1)国会審議に混乱を招いた(2)文書管理を問題視された(3)(書き換え疑惑が指摘されている)決裁文書の写しを国会に提出した時期の責任者だった――ことだ。
 佐川氏は理財局長時代、「(森友学園との)交渉記録は廃棄した」と強気の国会答弁で「政権を守った」とも評された。自身の任命責任について問われると、麻生氏は「極めて有能な人物。長官として適任の人を選任した判断に誤りはない」とかわした。
 1年以上、くすぶり続ける森友学園疑惑の火勢を強めたのは、3月2日の『朝日新聞』が放った一本の記事。これについては、後に詳述するが、佐川氏辞任の引き金となったことは間違いない。普段の麻生氏からすれば、いら立ちをあらわにしそうな場面だったが、質問に丁寧に対応。記者の質問が聞き取りづらいと、「はっきり言った方がいいよ。相手は年寄りなんだから」といつもの"麻生節"を披露し、最後は笑みまで見せた。
 そして、大臣会見終了後、記者団に囲まれた佐川氏は、しっかりとした口調で辞任理由を述べ、確定申告の時期に降板することを陳謝した。
「けさ、大臣に辞任を申し出た。(辞任を)いつ決めたのかは、私のことなので、お答えは......」
 しかし、決裁文書の書き換えはあったのか、従来の答弁は虚偽だったのかなど、関心が集まっている事柄については「ゼロ回答」。最後は職員に抱えられるようにして、エレベーターに乗り込んだ。
 麻生氏は、佐川氏を減給処分にしたことを明かし、「今後の調査でさらなる処分が必要ならば、退職後も私の指示に従ってもらう」と報告。とはいえ、佐川氏の国会招致については、与党側が難色を示している。「急転辞任」で逃げ切りを図ったとみられても仕方がない状況である。
 同じ9日朝、衝撃情報が駆け巡った。森友学園への国有地売却交渉を担当した財務省近畿財務局(近財)の男性職員が、神戸市の自宅で、遺体で発見されたのだ。「9割引き売却」があった2016年当時、男性は交渉を担当した統括国有財産管理官の部下だった。
「亡くなったのは7日。書き置きがあり、自殺とみられています。職員の死と森友問題が直接関係するのかどうかは不明ですが、書き置きには佐川氏ら複数の財務省職員の名が出てくるそうです。亡くなった職員は、体調不良で昨秋から休職していた。8日には自殺の報が伝わっていたが、箝口令(かんこうれい)が敷かれていました」(政府関係者)
 職員の死について、麻生、佐川両氏は、冷淡に映るほど多くを語らなかった。

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