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京都・祇園の地価高騰が原因? 「京風ローソン」来年1月閉店へ

2017年12月31日号

 京都・祇園で20年間愛されてきた名物店舗が消える。京都市東山区の「ローソン八坂神社前店」が来年1月上旬に閉店することになった。
 四条通が東大路通とぶつかる位置にあり、八坂神社と向き合う同店舗は1997年のオープン当時、「京都の町並みと違和感のない景観を守ってほしい」という市民の要望を受け入れ、市の景観条例などを順守して地味でシックな外観にしていた。
 ローソンの一般的な店舗は明るい水色に白のアルファベット。これを白地に濃い茶色の文字とし、ガラス窓には格子を施し、玄関口に京瓦のチップを敷き詰めるなど、茶色を基調にした落ち着いた雰囲気にして古都の景観との調和を図った。
「京風ローソン」はあまり目立たないが、「京都に黒いローソンがある」と話題になり、かえって人気が出た。阪急河原町駅や京阪祇園四条駅からほど近い「京都観光の玄関口」というロケーションのためか、同店舗で弁当やおにぎりなどを買って京都観光を楽しむ若者や外国人も多かった。
 古都の景観に配慮したデザインは好評で、厳しい景観条例を施行している京都市にあって、2008年に市の「優良屋外広告物賞」で最優秀作品の第1号にも選ばれていた。
 名物店舗の撤退について、ローソン本社(東京都品川区)は「契約更新で家主さんに提示された土地や建物の賃貸条件と折り合わず、更新できなかった。修学旅行の高校生にもよく利用していただいたのですが......」(広報室)とさすがに残念そうだった。
 最近はインバウンド(訪日外国人)の急増で空前の京都観光ブーム。宿泊施設の建設ラッシュで地価が急騰、9月に国土交通省が発表した地価公示では商業地の都道府県別で京都府が全国トップの上昇率だった。家主とすれば、強気に賃料を引き上げられる好機なのだが、借り手は採算が取れないとなると撤退するしかない。「名所」が消えるのは残念ではある。
(粟野仁雄)

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