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相続税来春-「節税テク」狙い撃ち! 課税強化に備える"最高の方法"

2017年12月24日号
  • 相続税 来春-「節税テク」狙い撃ち! 課税強化に備える"最高の方法"
  • ▼「土地評価額最大8割減の特例」厳格化へ
  • ▼自宅を子や同族会社に売る

▼タワマン購入が危ない

 相続税が再び課税強化されそうだ。政府・与党で検討が進んでおり、12月14日に決定する2018年度税制改正大綱に盛り込まれる見通しだ。今回の課税強化は、節税効果が高い「小規模宅地等の特例」(以下、「特例」)の要件を厳格化する。その内容は―。

 本誌が入手した政府資料によれば、検討中の相続税見直し案は、税評価額を軽減するいくつかの特例のうち、後述する「家なき子」と「貸付事業用宅地」に関係する要件を厳格化する。
「自民党税制調査会の議論は所得税の課税強化が中心で、相続税に関係する質問はほぼゼロ。原案通りに大綱に盛り込まれる可能性が高い」(永田町関係者)
 実現すれば来年3月末までに法改正し、4月1日以降に死亡する人の相続に適用する。大都市圏に土地を持つ人々を中心に関心が高い"節税テク"を狙い撃ちにする内容だ。
 まずは「小規模宅地等の特例」から説明しよう。簡単に言えば「相続税の計算をする際、亡くなった人が住んでいた家が建つ土地の評価額は、330平方メートルを上限として80%減額できる」というものだ。
 特例が適用できないケースはこうだ。相続税の計算に使う評価額が9000万円の土地に建つ、同1000万円の家に住んでいた人が亡くなり、一人息子が相続するとしよう。土地と家の他に現金などの資産がなければ、遺産額は1億円。そこから法定相続人が1人の場合の基礎控除額3600万円を差し引くと6400万円。相続税法は「5000万円超1億円以下は税率30%、控除額700万円」と定める。計算すると、相続税額は1220万円になる。
 次に、特例適用が可能となる場合。土地の評価額9000万円は80%減額され、1800万円に下がる。家の評価額1000万円を加えると、遺産額は2800万円。基礎控除額3600万円を差し引くとマイナスになる。つまり、相続税はかからない。実際には現金などほかの資産もあるのが普通だから、節税額はもっと多くなる可能性が高い。
 特例の対象となるのは、基本的には亡くなった人と同居していた親族だ。『決定版 事例で理解する! 小規模宅地特例の活用』(ぎょうせい)などの著書がある「安心資産税会計」(東京都北区)代表社員の高橋安志税理士に聞いた。
「以前は1階に親、2階に子が住む二世帯住宅で、1階と2階をつなぐ階段が建物内部にない場合は同居と認められず、2階部分の敷地には特例は使えませんでした。しかし、それも新しい居住形態として、14年1月以降は特例が使えるようになっています」
 同居していなくても特例が適用できる場合がある。これが今回の見直し案で要件が厳格化される「家なき子」だ。亡くなった人の死亡日から遡(さかのぼ)って3年間、自身か配偶者の所有する家に住まなかった相続人を「家なき子」という。「土地を相続した後、10カ月以上保有する」などの要件を満たす「家なき子」は、親と同居していなかったとしても特例の対象となる。

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