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徹底予測 改元で日本に何が始まるのか

2017年12月24日号

2019年5月1日・新天皇即位決定!徹底予測 改元で日本に何が始まるのか

「平成」は31年で幕を下ろし、新たな時代が始まろうとしている。政府は12月8日、天皇陛下が2019年4月30日に退位することを定めた政令を閣議で決定した。翌5月1日に皇太子さまが新しい天皇になる。改元により一体何が変わるのか。この国の形と「象徴」のあり方を考える。

 今年6月に成立した退位を実現する特例法は、施行日に天皇が退位し、直ちに皇太子が即位すると規定している。12月1日に開かれた皇室会議では、天皇の退位日を4月30日とする意見を決定していた。
 即位と同じ日に改元も行われ、国民への周知が考慮され、新元号は2018年夏ごろに発表される予定。
 皇室に詳しい静岡福祉大の小田部雄次教授が語る。
「日本の近現代史において生前退位は前例がなく、日程を含め退位が実現できたことは良いことです。即位が5月1日に決まったのは、最大公約数的な決定だった。私は皇太子殿下の誕生日で『富士山の日』でもある2月23日に即位するのもいいと考えていました」
 政府は当初、18年12月末に退位し、19年1月1日に新天皇が即位する案を検討していたが、皇室の行事が年末年始に重なることから宮内庁が難色を示していた。そこで浮上したのが、年度末の19年3月31日に退位する日程と、4月30日退位案。菅義偉官房長官は4月30日退位とした理由について、4月前半は人の異動が多く、また統一地方選が行われることを挙げ、
「4月29日の昭和の日に続いて退位、即位が実現することで改めて我が国の営みを振り返ることができる」
 としている。しかし、皇室ジャーナリストの神田秀一氏はこんな指摘をする。
「一般国民の理解を得ようと思えば、年度替わりの3月末がよかったのではないか。明治以降なかったことをやろうとしているのだから時間がかかるともいわれていますが、陛下のビデオメッセージから時間がかなりあったのに、一体何をやっていたのでしょうか。身勝手な考え方を表面上の理由にして先延ばししているように、私には映ります」
 平成に続く新しい元号について政府は、国民生活に支障をきたさないよう18年中に事前公表する方針だ。
「新元号は首相から委嘱された学者が候補を提出し、その中から選定します。恐らく既にその作業に入っていると思われます。これまでを踏襲し、漢字2文字で良い意味を持った元号は、中国の古典から選ばれるはずです」(前出の小田部教授)
 退位と即位にあたって、祝賀行事はどうなるか。元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司氏はこんな見方をする。
「近代皇室において天皇の退位は前例がないので何とも言えません。個人的には、国民が沿道で『ありがとうございました』と両陛下をお見送りするパレードや一般参賀、また政府主催の式典などを行ってほしいと思っています。即位関係は前例を踏襲し、宮殿から赤坂までオープンカーでのパレードもあると思います」

 ◇両陛下の「お出まし」はなくなる?

 ただ、近年の皇室は国民への配慮などから、できる限り簡素化する方針を打ち出している。心静かにお祝いすることになるかもしれない。即位した天皇が即位後初めて三権の長などに会う朝見の儀は、今の天皇陛下の場合、即位から2日後だった。ほかに即位礼と一般参賀、国家や国民の安寧と五穀豊穣(ほうじょう)を祈念する大嘗祭(だいじょうさい)などが行われる。
 1990(平成2)年11月12日の即位礼にあたって、天皇陛下は次の「おことば」を述べた。〈常に国民の幸福を願いつつ、日本国憲法を遵守(じゅんしゅ)し、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓い、国民の叡智(えいち)とたゆみない努力によって、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします〉
 おことばに象徴されるように、両陛下は被災地訪問や福祉施設慰問など、弱者に常に寄り添ってきた。では、退位して上皇となった時、これまでのような「お出まし」はあるのだろうか。
「本来、憲法で規定された天皇の仕事は国事行為だけです。国体開会式臨席などの、いわゆる公務は近代以降の伝統です。これらは基本的に、新天皇が引き継ぐでしょう。ただ、新天皇が担い切れないものや今上天皇が培ってきた思い入れのある公務は、これまで通り行うかもしれません」
 前出の小田部教授はこう見るが、ただ、高齢であることが退位の背景にあるので、原則としてお出ましはないとの見方もある。
「今行っておられる公務といわれるものは、一般参賀や歌会始なども含め、お出にならないのではないでしょうか。ただ、お付き合いのある外国王室の方が訪日された際は、プライベートに近い形でお住まいでお会いになるということはあるでしょう」(前出の山下氏)

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