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現役自衛官が実名告発! 「日米同盟」の"暗部" 闇に葬られた国家機密=青木理

2017年12月 3日号

◇「文民統制」を危うくする自衛隊の暴走

 2014年12月、自衛隊統合幕僚長が訪米して米軍幹部と会談、翌年夏までに安保法制が成立の見込みと語った。発言は安保法制強行採決以前であり、文民統制の根幹を揺るがしかねないものだ。この会談記録を外部に漏洩させた"犯人"と決めつけられた現役自衛官が、青木理氏にすべてを語った。

 東京・市ケ谷の防衛省。広大な敷地に巨大ビルが立ち並ぶ庁舎群の中でも、情報本部の入るビルはセキュリティー管理がひときわ厳しく、部外者は立ち入ることすら許されない。防衛相の直轄下にあり、防衛省・自衛隊が擁する"中央情報機関"という性質上、セキュリティーには過敏なほどの配慮が払われている。
 いまから20年前の1997年、それまで陸海空の自衛隊に分散していた情報組織などを統合する形で情報本部は発足した。将の階級にある本部長の下、計画部や統合情報部、電波部、画像・地理部などの部門から成り、全国各地には電波傍受のための通信所も配置している。所属自衛官らは2000人超。防衛省も自ら「我が国最大の情報機関」と胸を張る。実際には公安警察などもあるから、「我が国最大」は少々大げさだが、日本有数の情報組織なのは間違いない。
 その情報本部に異変が起きたのは2015年秋のことだった。機密資料が外部に漏洩(ろうえい)している―。"情報機関"としては許されざる事態である。実力組織の自衛隊内で秩序維持を司(つかさど)り、隊員の犯罪捜査などにあたる警務隊が調査に乗り出し、間もなく1人の自衛官に疑惑の眼(め)を向ける。それは情報本部の統合情報部に勤務する幹部自衛官だった。
 発端は同年9月2日の国会質疑だった。当時の国会で最大焦点となっていた安保関連法制をめぐり、参院の特別委員会で共産党議員の仁比聡平(にひそうへい)が防衛省の内部資料を示し、政府にこう詰め寄ったのである。
「これは、陸海空の自衛隊を束ねる統合幕僚監部が、法案の成立を前提として、国会と国民には説明せず、海外派兵や日米共同作戦計画などを具体的に検討している重大問題ですよ。とんでもない話です!」
 一体どういうことか。問題の輪郭は、仁比が示した防衛省文書をひもとくと明確になる。
〈統幕長訪米時における会談の結果概要について〉
 表紙にそう印字された文書は計二十数枚。右上には〈取扱厳重注意〉の文字が刻まれている。自衛隊制服組のトップである統合幕僚長の河野克俊が14年12月に訪米し、米軍幹部らと会談した内容を記録した文書だった。詳細は追って紹介するが、米陸軍参謀総長だったレイモンド・オディエルノとの会談記録には次のようなやりとりがある。

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