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「貧困層向け少額融資」日本上陸 来年夏に「グラミン日本」開設へ

2017年10月29日号

 歓迎すべきか、それとも憂うべきなのか。貧困層を対象に無担保・少額の融資を行うバングラデシュの「グラミン銀行」が日本進出の準備を進めている。
 グラミン銀行創設者で2006年にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏、明治学院大大学院の菅正広教授が設立に合意し、菅教授を中心として今年8月に準備組織を発足させた。2018年夏、「グラミン日本」を開設予定。
 菅教授によると、約2000万人とされる貧困層のうち、働く意欲と能力のある人を対象に融資を行う。融資は無担保で、期間は6カ月、または1年から。融資額は最高20万円からスタートする。本国と同じく、融資を受ける人が5人1組の互助グループを作る。グループ内の1人が返済を遅らせた場合は連帯責任となる。その場合、他のメンバーは融資額の増額などが難しくなる。互いに助け合って返済していくことを目指す仕組みなのだ。
 そもそも同銀行はバングラデシュなど新興国の貧困層の住民を対象にマイクロファイナンス(少額融資)を提供してきた。ところが、実のところ、米国や英国など先進国にも広がりつつある。「日本も6人に1人が貧困世帯といわれ、他人事(ひとごと)ではない。特にシングルマザーの貧困対策は喫緊の課題です」(菅教授)。
 菅教授によると、日本のひとり親世帯の過半数が貧困状態にある。「そんな国は先進国でも日本だけ」(菅教授)というのが実情だ。融資先として、まずはシングルマザーを主な対象と想定している。
 融資した資金は、生活費ではなく、職業訓練や収入を高める工夫などに使うよう求められる。支援団体と協力しながら所得を増やすための取り組みや、就労支援なども提供する方針だ。5年後の黒字化を目指すという。
 貧困撲滅に向け、「先(ま)ず隗(かい)より始めよ」ということか。
(花谷美枝)

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