「ビットコイン」をはじめとする"仮想通貨"。謎に包まれた業界の意外な実態が、関係者の証言で浮かんできた。
仮想通貨の売買はインターネット上に開設された専門の取引所で行われ、円やドルなどと仮想通貨を一定レートで交換できる。その一つ、中国の「BitMEX(ビットメックス)」は、仮想通貨の取引高が1日6000億円超にも上る世界有数の取引所だ。だが、同社は香港を拠点としているとの「噂(うわさ)」がある以外、ほとんど知られていない。
果たして、仮想通貨の世界とはいかなるものなのか。同社の社員に会ったことがある日本人投資家のA氏が、取材に対し重い口を開いた。
A氏によると、オフィスはやはり香港にあった。ただし、大きな自社ビルではなく、1日数千円で借りられるようなコワーキングスペース(共同作業室)が仕事場で、社員はたった4人しかいない。通過取引はクラウドで処理、手元にはネット環境とパソコンがあればいい。仕事場は不定期で変わり、今はどこにあるのか誰も知らないという。
極端な秘密主義には理由がある。同社は有名な取引所とはいえ、実際は、仮想通貨に精通した個人プログラマーによる"お友達グループ"。少人数で6000億円もの大金を動かしているため、常に誘拐の危険がある。ネット上の取引所のセキュリティーは万全でも、リアルな世界では無防備なのだ。「住所が知られたら、あっという間にマフィアにさらわれる」(A氏)という。ネット世界でも安全とは言いがたく、ハッカーらから1日平均200回ものサイバー攻撃を受けている。
もはや、現金決済を好む日本人の想像を超えた世界と化しているのだ。
東京証券取引所などを運営する日本取引所グループの1日の売買代金は約3兆円。だがビットメックスはわずか4人で、その5分の1の額を動かしている。日本の金融業界は、こうした現実をどう受け止めるのか。
(大堀達也)
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