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創業家の甘えが経営破綻招いた欠陥エアバッグのタカタが倒産

2017年7月16日号

 欠陥エアバッグ問題で経営が悪化したタカタが6月26日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、経営破綻した。負債総額は約1兆7000億円。製造業で戦後最大の大型倒産となった。
「何が悪かったのだろう」。タカタの創業家出身の3代目、高田重久会長兼社長は、経営破綻直後の6月26日の会見でもまだ納得がいかない様子だった。同社の6割の株式を保有する創業家。ピーク時には2000億円を超えた株式の時価総額は一瞬にして「紙屑(かみくず)」と化し、年間10億円以上の配当は雲散霧消する。会見では、最後まで死亡した顧客への謝罪の弁は聞かれなかった。
 2007年に41歳の若さで父親の重一郎氏から社長を引き継いだ重久氏は「社内では絶対的な存在だった」(関係者)。だが、タカタを世界的なエアバッグメーカーに引き上げた中興の祖、重一郎氏に比べ、重久氏の経営者としての力量は見劣りした。
「父親時代から仕えた番頭格の役員に経営を委ね、連結売上高の4割を占める米子会社はスカウトした外国人社長に任せきりだった」(同)
 米国で初の死亡事故が起こったのは09年5月。外国人社長はリコール問題の責任を取って14年末に解任されたが、重久氏は米国議会の公聴会を欠席するなど、前面に出てリコール問題に向き合った形跡はない。
 前出の関係者によると、11年に重一郎氏が亡くなると、公益財団法人「タカタ財団」の後任の理事長となった母親の暁子氏による経営への介入が強まったという。創業家を守る意志の強い暁子・重久親子が固執したのが、私的整理による再建だった。
 しかし、自動車メーカー、米司法省、取引金融機関など債権者は多方面にわたり、合意を取り付けるのは不可能だった。米国メーカーへの和解金8億5000万ドルの支払い期限を来年2月に控え、最後は法的整理を選択せざるを得なかった。創業家の判断の甘さが、傷を深めてしまった。
(森岡英樹)

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