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加計学園問題 底なしの醜聞 総理のご意向に前川・前文科次官の大逆襲! 黒を白には出来ない

2017年6月11日号

 ◇「忖度」と「謀略」がまかり通る

 ◇前川・前文科次官「超エリート官僚」の大逆襲!

 やはり「総理のご意向」文書は「あった」のだ。文部科学省の前事務次官が堂々と証言するのだから、これほど確かなことはあるまい。対して政権がやっているのは、情報隠しと"恫喝"のみ。安倍晋三首相の"お友達"加計学園を巡る疑惑は、いよいよ深まるばかりだ。

「あったことをなかったことにはできない。いわば、黒を白にしろと言われているようなものだ」
 5月25日午後、報道陣ですし詰め状態となった東京都内の会議室で、渦中の人物が口を開いた。前文部科学事務次官の前川喜平氏である。
 前川氏は今年1月、文科官僚の天下り問題により、引責辞任した。会見の焦点は、加計(かけ)学園経営の岡山理科大(岡山市北区)による獣医学部(愛媛県今治市)新設計画の実現に向け、内閣府官僚が文科官僚に対し、「官邸の最高レベルが言っていること」「総理のご意向だと聞いている」とごり押しした、と記された文書の真偽についてだ。
 同日発売の『週刊文春』だけでなく、『朝日新聞』も、「文書は文科省内で作成された」とする前川氏のインタビューを掲載した。
「これらの文書につきましては、私が実際に在籍中に共有していた文書でありますから、確実に存在していたわけでございます」
 会見でこう断言した前川氏は、今治市での国家戦略特区による獣医学部新設の経緯について、自らの責任にも言及した。
「当事者として業務に関わってきたわけで、その間にまっとうな行政に戻すことができず、押し切られてしまったということについて、私自身が負わなければならない責任は大きい」
 ここで、この問題を読み解く鍵となる2015年6月に閣議決定された「『日本再興戦略』改訂2015」に触れておきたい。この中で、半世紀以上新設が認められなかった獣医学部の新設について、次の4条件が示された。
 (1)既存の獣医師養成でない構想が具体化し、(2)ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき具体的需要が明らかになり、(3)既存の大学・学部では対応困難な場合、(4)近年の獣医師需要動向も考慮しつつ、全国的見地から検討――すると規定されている。当時の国家戦略特区担当相が石破茂氏だったことから、「石破4条件」と呼ばれる。
 獣医師養成の学部を新設するならば、農林水産省や厚生労働省が将来の需要見通しを示し、増員が必要となれば、大学側からの申請に基づいて文科省が新設の当否を審査する、というのが基本的な流れだ。
 現状、鳥インフルエンザなどの伝染病に対応する官庁所属の獣医師が不足といった偏りはあるが、全体として獣医師は不足していない、というのが政府の基本認識だ。だから、半世紀にわたって獣医学部の新設が認められてこなかった。
 前川氏は、加計学園の計画が、前記4条件に合致していないとして、「公平公正であるべき行政がゆがめられた」と指摘した。
「農水省も厚労省も、将来の人材需要について見通しを示していない。主務省庁がその役割を果たしていない中で、文科省において設置認可の審査をするところまで来てしまった。極めて薄弱な根拠の下で規制緩和が行われた」(前川氏)
 併せて、「4条件はちゃんとクリアしているのか、根拠をもって内閣府で判断してほしい。その上でなければ、獣医学部の設置を解禁することはできない、ということをずっと訴えていた」とも語った。
 前川氏は、「誰が行政をゆがめたか」について、進んで名指しすることは避けた。ただ、記者に「『総理のご意向』と発言したのは、藤原豊・内閣府地方創生推進事務局審議官とされているが」と問われた際、次のように答えている。
「文書は文科省専門教育課が作った。私の部下だった職員が、書いてあるようなことを聞いてきたんだと思う。これは100%信じられると思っております。藤原さんの発言というのは、確かなことだと思う」

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