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どアホノミクスをアテにしない最強の生活術 浜矩子×荻原博子 経済破綻に備える!

2017年5月28日号

 日本銀行は4月27日、景気の現状判断で「拡大」という表現を約9年ぶりに使った。そんな実感はないと感じる方が多いのではないか。エコノミストの浜矩子氏と経済ジャーナリストの荻原博子氏が"アホノミクス"をアテにしない生活術を議論した。

 チーム・アホノミクスは「"上"が賑(にぎ)わえば"下"にも恩恵が行き渡る」というトリクルダウン効果を狙っていると言ったり、言った覚えはないと言い張ったり右往左往してきましたが、実態はデフレ効果のトリクルアップですね。タイタニック号のような豪華客船で一等客室の客は優雅にシャンパンを飲んでいても、船底のほうに穴が開いたら確実に沈没する。"下"の悲劇は"上"を必ず道連れにする。そのことが彼らには全然分からない。「船底と上の階は切り離せる」と思い込んできた。そして「足手まといの下々は使えるだけ使えばいい」というわけで、「働き方改革」なるもので使い倒そうとする。
 そういう発想を持つ政府の召使と化しているのが黒田東彦日銀総裁です。中央銀行が政府の子会社扱いされることに、何の疑念も感じていないようです。この事態は民主主義国家にとって大いなる危機です。
荻原 黒田総裁は「2年で2%の物価上昇」と言ったじゃないですか(2013年4月)。2年たっても全然ダメで、4年でも達成できなかった。失敗を認めて方向転換し、新しい方向を模索すべきなのに、撤退を「転戦」と言い繕った太平洋戦争中の日本軍のように突き進んでいます。
 実に姑息(こそく)なことに黒田氏は、言い方を「物価上昇率が安定的に2%を超えるまで金融大緩和をやり続ける」というふうに変更しました(16年9月)。そのことで「2%目標が達成できるかどうか」という追及を逃れようとした。
 ただ、この言い換えにはもう一つの理由があったと思います。「安定的に2%を超える」としておけば、「まだ安定的じゃない」「この程度ではまだ2%を超えたとはいえない」など、言い逃れをしながら国債を買い続けられる。政府専用カネ貸し業者と化した黒田日銀にとって、むしろこれが本音だと思います。
原 たしかに「政府が親会社で日銀が子会社」と考えれば、親会社の借金をどんどん引き受ける子会社はありがたい存在。親会社は借金が減って財務状況がピカピカになる一方、子会社には借金が溜(た)まっていく。

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