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原発再稼働がガス料金に干渉? 関西の値引き競争が激化の理由

2017年3月19日号

 4月1日からの都市ガス小売りの全面自由化を巡り、原発の再稼働が"値下げ競争"を激化させる――。そんな予測が現実味を帯びてきた。
 関西電力と大阪ガスがしのぎを削る関西地方では、夏場以降にそれが表面化するかもしれない。というのも、原子力規制委員会が2月、関西電力の大飯原発3、4号機(福井県)の安全対策が新規制基準に適合したとする審査書案をまとめたためだ。
 実際に稼働するのは秋以降になる見通しだが、司法判断で停止中の高浜3、4号機も近く大阪高裁の判断が出るとみられ、両原発が再稼働すれば収益改善効果が見込める。
「関電は大飯原発3、4号機を再稼働できれば1カ月当たり約100億円の収益増が期待できる。電気料金やガス代を値下げするための原資を確保できるようになるのです」(都市ガス会社社員)
 関電は昨年12月、ガス自由化をにらんで大阪ガスの一般料金よりも安い料金プランを発表した。すると大阪ガスは今年1月5日に新しい料金メニューを打ち出して対抗。関電もまた同12日にさらにお得なプランを打ち出すなど、"料金引き下げ合戦"の様相を呈している。大阪ガス側は「関西で競争が活発なのは、関電が積極的に仕掛けてきたからだ」と打ち明ける。
 関電は昨年4月に始まった電力自由化で、これまで大阪ガスなどから60万件近い顧客を奪われた。ガス自由化では初年度20万件以上の目標を掲げ、顧客の奪還を目指し、2月末までに約3万5000件の契約申し込みを獲得できたという。原発再稼働によって関電がもう一段の値下げに踏み切れば、現状では「さらに料金を引き下げるつもりはない」とする大阪ガスも対応を迫られるかもしれない。
 ガス料金の値下げは、間違いなく顧客の利益になる。ただ、電力会社にとって原発に左右される経営構造が依然変わらないこともまた、自由化によってあぶり出された形だ。
(池田正史)

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