政治・社会詳細

News Navi
loading...

東芝が3月期の債務超過確実に まだある「生き残りの道」とは?

2017年3月12日号

 名門・東芝が追い詰められている。2017年3月期決算で債務超過になることが確実となったためだ。原因は、子会社の米原子炉メーカー、ウェスチングハウス(WH)の巨額損失。この穴埋めに稼ぎ頭の半導体事業の一部売却を急ぐが、期末までの資金調達は絶望的だ。
 ただ、経済産業省は、台湾企業に身売りしたシャープと違い、東芝を見捨てる気はないようだ。というのも、シャープ問題は同省内で一般行政事務を司(つかさど)る「原局」が所管したが、東芝問題はその原局の上位に位置して重要案件を司る「官房」が仕切っているからだ。これは「国の意思として東芝を守るということだ」(業界関係者)。
 背景には、電機の"総合プレーヤー"を残したいとの国の思惑がある。東芝が解体となれば、家電も原発も作れる総合電機は日立のみ。財界も「東芝は日本の財産。技術はシャープの比ではない」(三村明夫・日本商工会議所会頭)と憂慮している。
 だが、東芝の再生はいばらの道だ。医療や半導体事業を手放すうえ、WHも米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)適用申請を検討。そもそも再生の前に「債務超過だけはまずい」(業界紙記者)。公共事業の入札資格を失えば経営が厳しくなるからだ。「東芝エレベーターなど売れるものはまだある」(同)
 とはいえ、生き残りの方策がないわけではない。中核である府中(システム)、川崎(重電)、熊谷(家電・AV)の三つの母工場が残れば、小規模でも総合電機を維持できる。3工場以外はすべて売り「地味だけど強い電機」を目指すのが賢い選択だろう。
 例えば富士電機はいい手本になる。重電分野のBtoB(企業間取引)が主体で間口は狭いが、手堅い経営で売上高も8000億円程度ある。
 過度な売り上げ重視で自滅を招いた東芝。今からでも「看板」を捨て、「実」を取る戦略に転換すべきかもしれない。
(大堀達也)

政治・社会

くらし・健康

国際

スポーツ・芸能

対談

  • 艶もたけなわ

    田中麗奈 女優

    2018年5月20日号

    阿木燿子の艶もたけなわ/202   清涼飲料水のCMで初代イメージキャラクターを務め...

コラム