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米国原発事業で巨額損失の東芝 分社化巡り米メーカーと交渉か

2017年2月 5日号

「東芝の債務者区分は正常先債権となっています。仮に減損額が大きく膨れ上がり、資本額を上回る債務超過となったとしても会計上の一時的なもので、事業や資産の売却で早期に債務超過は解消されるとみています」(東芝の主力取引銀行関係者)
 米国の原発事業を巡る巨額損失問題に揺れる東芝は1月10日、東京・港区の東芝本社で取引金融機関向けの説明会を開いた。傘下の米原子炉メーカー、ウェスチングハウスが減損の原因となる原発建設会社を買収した経緯を説明し、2月までに損失額の査定を急ぐとともに、総額約8000億円にのぼる融資の継続と再建支援を要請した。これに対し、三井住友銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行の主力3行は資金繰り支援を継続する意向を示した。
 2015年に買収した米原発建設会社「CB&Iストーン・アンド・ウェブスター」ののれん代の償却が想定額の105億円から数千億円規模に膨らむ恐れが生じたことが、減損の主因だ。「減損処理額は最大5000億円を超える可能性もあり、債務超過に陥る懸念があります。格付けが投機的水準に引き下げられ、財務制限条項(コベナンツ、自社の財務悪化を防ぐ契約)に抵触しかねない」(取引金融機関幹部)とされる。同条項が行使されれば、融資は全額返済しなければならない。損失が確定する2月末まで同条項を行使しないよう、東芝は要請しているわけだ。
 だが、融資金融機関の足並みが揃(そろ)っているわけではない。「一部の金融機関は東芝の債務者区分の引き下げと融資の引き揚げを検討している」(金融筋)という。不正会計問題の余波で増資はままならず、主力銀行も資本支援については慎重なことから、東芝内部では、半導体・フラッシュメモリー事業を分社化し、他社から出資を求める検討に入っている。米国の精密機器メーカーのウェスタンデジタルほか、複数の企業と交渉している模様だ。残された時間は少ない。
(森岡英樹)

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