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荻原博子×堤未果 2017年 国の嘘を見破る!

2017年1月22日号

新春・女性"憂国"対談荻原博子×堤未果 2017年 国の嘘を見破る! 「生活防衛」に役立つ! 年金・医療・格差・原発...

  • ▼トランプ大統領誕生は日本が自力で考えるチャンス
  • ▼TPPよりFTA(自由貿易協定)で日本はもっと収奪される
  • ▼堤さん提唱「騙されない」ための三つのコツ

 トランプ米政権誕生で始まる2017年。英国のEU(欧州連合)離脱交渉も春に始まり、欧州各国も選挙イヤーを迎える。反グローバル主義や格差社会への怒りが世界を席巻するが、日本にもその波は及ぶのか。国際ジャーナリスト堤未果さんと経済評論家の荻原博子さんが徹底討論した。

荻原 堤さん、まず最初に教えてください。8年前にオバマ米大統領が誕生した時、「Change(変革)」や「Yes,We Can(やればできる)」という庶民政治のスローガンに世界中が熱狂しました。ところが今回、オバマが応援したヒラリー・クリントンは敗北しました。政権の最重要課題だったオバマケア(医療保険制度改革)も、トランプ次期大統領は「廃止する」と言っていますよね。いったい何があったんですか。
 オバマの「チェンジ」は幻想に終わりました。荻原さんがおっしゃるように、「1%」の超富裕層のための政治を、オバマは変えてくれるだろうと期待されていたのですが、フタをあけてみるとブッシュ政権と同じで「1%」のための政策がどんどん進められ、格差は解消されるどころかむしろ拡大したのです。海外での軍事行動は終わらないし、雇用は非正規ばかり増えて国民の生活は悪化する一方。そんな中でオバマケアは最も期待された政策だったのですが、現場を取材すると実態はひどいものでした。
荻原 どんなふうに?
 保険会社や製薬会社の人たちが儲(もう)かるだけで、医師は過重労働に、患者は高い保険料や薬代に苦しむ仕組みだったのです。
荻原 どうしてそんなことになるのですか。
 簡単に言えば、オバマ大統領に巨額の政治献金をした大手保険会社幹部が骨子を書いた法案だったからです。導入前にオバマは「オバマケアで保険料は平均2500ドル(約30万円)減る」と豪語していて、皆、期待しました。ところが、いざ導入してみると保険料は減るどころか年々上昇し、ブルームバーグが「17年には39州で何と平均25%も上昇する」と昨年暮れに発表し、米国民は激怒しています。
 医師は膨大な保険書類を書く業務が増えた一方、保険会社が何かと理由をつけて報酬を渋るので、オバマケア保険の患者を診るほど赤字になってしまう。オバマケア保険自体を受け入れてくれる医療機関が減っているのです。
荻原 なるほど、そうだったんですね。ところで、日本ではTPP(環太平洋経済連携協定)離脱を訴えてきたトランプが次期大統領に決まった翌日(2016年11月10日)、衆院本会議でTPP批准案が強行採決されました。そもそも日本はTPP加盟に最初から積極的だったわけじゃなく、アメリカに誘われて「じゃあ、私もついていきます」って感じだったでしょ。そのアメリカが真っ先に抜けたのに、日本はなんで批准を急ぐのか、全く理解できません。

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