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大阪市で滞納給食費が1億円超 弁護士に回収委託する「荒療治」

2016年12月11日号

 給食費を払おうとしない保護者に悩む大阪市が、弁護士に取り立てを委託する「荒療治」が11月から始まった。同市教育委員会は「学校からの督促は無視しても弁護士からなら無視しにくいという心理効果もある」(市教委学校経営管理センター)と期待する。
 大阪市の公立小中学校の給食費は月額4500~6000円。2015年度末の滞納残高は1億1300万円(5606件)に上り、15年度の滞納割合は1・3%。これまでは再三の催告に応じない滞納者に対しては学校から「催告書」を送っていたが、これを弁護士名で送る。書面、電話などで支払いを再三求めても無視されれば、簡易裁判所へ支払い督促を申し立てたり、民事訴訟を起こすなどして給与や預金の差し押さえをする。
 大阪市によると、回収業務の弁護士への委託は政令市で初めて。東京都練馬区では、弁護士委託で滞納額が昨年度から半分以下に減ったという。同市では、生活保護世帯には給食費が全額支給され、経済的に苦しい世帯にも半額(小学生は全額)を支給する制度がある。
「これまでも市が裁判所に差し押さえてもらって回収したことはあった。本当に困窮している家庭には就学援助などの措置もある。払えるのに払わないのは、払っている人との公平性からも無視できない」(前出・同センター)
 文科省によると、滞納理由としては「保護者の責任感や規範意識の問題」が6割を超え、「経済的な問題」は約3割にすぎない(2012年度統計)。滞納する保護者の中には「食べたくもないものを勝手に出しているのに払う必要はない」などと"トンデモ理由"を並べるケースもあるようだ。
 弁護士は入札で決め、報酬は回収実績による出来高制。「回収に躍起になり、安易に法的措置を講じるのでは」などの懸念もあるが、「払っている方が損や」という空気が蔓延(まんえん)する方が問題だろう。
(粟野仁雄)

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