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中小融資の保証制度見直し論議 「ほぼ無傷」現状維持で決着か?

2016年11月27日号

 中小企業にとって気掛かりな金融機関融資に伴う信用保証協会の保証制度の見直し議論が最終局面を迎えている。
 中小企業向け融資には信用保証協会の保証が付いているケースが多い。仮に融資が焦げ付いた場合には、2007年に導入された「責任共有制度」の下に処理されるのが一般的だ。つまり、倒産企業の債務を信用保証協会が80%を保証し、残りの20%を金融機関が負担する仕組みだ。
 この負担割合について、中小企業庁は当初、経営が安定した企業については信用保証協会の保証率を50~80%に引き下げる方向で検討していた。ところが、これに地域金融機関が猛反対した。中小企業の業況は依然として厳しく、保証率の引き下げにより、貸し渋りが起こりかねないとの懸念が噴出したのだ。
 実際、保証付き融資は保証や担保によって100%保全されているケースが多く、取引金融機関が経営支援に動かないまま、塩漬けとなっている案件も少なくない。
 結局、中小企業庁の審議会では、保証割合の一律削減が見送られる公算が大きい。「金融機関と信用保証協会の適切なリスクシェアを図る観点から、保証協会に対し、保証審査等にあたり、金融機関のプロパー融資の状況を促す」との結論で着地しそうだ。
 また、冒頭の責任共有制度における「部分保証方式」と「負担金方式」の選択制についても維持される方向にある。
 部分保証方式とは文字通り、個別貸付金の80%を保証協会が保証するもの。一方、負担金方式は、保証時点では信用協会の100%保証とするが、代位弁済の状況などに応じて、金融機関が保証協会に負担金を支払う仕組みだ。地域金融機関の大半は負担金方式を採用しているところが多いが、国や自治体の負担が大きいとして財務省を中心に部分保証方式への統一を求めていた。
 大山鳴動して鼠(ねずみ)一匹。至れり尽くせりの中小企業金融の保証制度は、ほぼ無傷で残りそうだ。
(森岡英樹)

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