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東京五輪 東京五輪「ホストタウン」誘致で自治体間の「争奪戦」過熱の気配

2016年11月20日号

 2020年東京五輪に向け、全国の自治体が事前合宿受け入れや姉妹都市提携などを通じて海外と交流を図る「ホストタウン」の取り組みに躍起になっている。自治体の経費の半分を支援する国の事業には11月4日現在、登録件数が122自治体・計91件。だが、実現性や誘致合戦の過熱を懸念する声が出始めている。
 登録された事業案を見ると、たとえば千葉県流山市の場合、明治時代にオランダ人技師の設計した「利根運河」があり、かつ市内に世界的な卓球台メーカー「三英」があることなどから、オランダ卓球チームに事前合宿の誘致を働き掛ける方針。埼玉県寄居町は、ブータンのスポーツ親善大使を務める為末大氏を仲介役に、同国に合宿誘致や交流事業の実施を呼び掛ける。
 だが、登録事業には、近隣自治体同士で同じ国や選手団を奪い合う事態も生じている。
 フランス柔道チームの事前合宿を巡っては、奈良県天理市、兵庫県と姫路市による争奪戦の様相だ。事業案によると、天理市が「フランス柔道育ての親」、姫路市が「フランス柔道の父」と呼ばれる地元出身者をそれぞれアピール材料に使う。「具体的な取り組みはこれから」(天理市)、「天理市と競争する考えはない」(姫路市)と言うが、張り合っているとしか映らない。
 このほか、前橋市と栃木県がハンガリーのホストタウンを目指すなど、"誘致合戦"は過熱の気配を見せる。
 関西地方の自治体と海外の競技団体の調整役を務めるスポーツ関係者がこう話す。
「少子高齢化が悩みの自治体にとって、ホストタウンは町おこしの格好の材料。でも参加国とパイプを築いて誘致にこぎつけるのも、通訳や合宿施設など受け入れ態勢を整えるのも、そう簡単ではない」
 内閣府の東京五輪推進本部によると、10月28日締め切りの第3次登録にはさらに67件の申請があった(自治体数は非公表)。ホストタウン間の交通整理も必要となりそうだ。
(池田正史)

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