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小沢一郎がすべてを語る「安倍政権はもはや自民党ではない」 サンデー時評番外編

2016年6月 5日号

 内外共に激動の政治状況を政局の練達の士・小沢一郎が斬る! ダブル選、消費増税、景気、熊本地震、オバマ来日と課題が山積。加えて著しく不安定化する米中露。安倍政権では対応できないと断じる小沢の展望とは?「サンデー時評」の倉重篤郎が迫る。

 この政局はどう動くのか。難しい局面に入った。
 週央以降は伊勢志摩サミット、オバマ大統領の広島訪問という外交上のビッグイベントが続く。安倍晋三首相が世界のリーダーとして最も注目される舞台が出来上がる。内政も大きな節目を迎える。国会会期末の法案処理、消費増税の取り扱い、解散総選挙の時期判断、あらゆる政局重大事項が団子状態でやってくる。
 言うまでもなく、政局の核心はダブル選挙を打つか否か、消費増税を先送りするか否か、の2点にある。ダブル選は熊本地震でなくなった、との説が広がったが、ここにきてその可能性がまた出てきたとの見方もある。メディアの見立ても、朝日、日経2紙が地震発生直後に「ダブル選せず」と決め打ちしたのに対し、読売、毎日はなおその可能性を捨ててないように見える。来年4月に10%に引き上げることになっている消費税率の扱いも、先送りするとの観測が圧倒的だが、これもまだ両説ある。
 小沢一郎氏に政局の行方を質(ただ)すことにした。
 氏が二重の意味で「政局の練達の士」であるからだ。政局を読む力、政局を動かす力で、この二十数年、彼が永田町で傑出した存在であったことを疑う人はいない。齢(よわい)74。「動かす力」はさすがに衰えたが、「読む力」は健在に見える。以下は小沢氏へのインタビューである(5月17日実施)。

 ◇「異次元金融緩和」は違法行為!?
「政局全体では、僕はまだダブル選があると思っている。安倍さんは着々とその準備をしている。先日も消費増税先送りをサミット後に表明する、と『日経新聞』がすっぱ抜いた(5月14日付朝刊「首相、消費増税先送り 与党幹部に伝達」との報)。TPP(環太平洋パートナーシップ協定)もこの国会で無理をしないし、オバマを広島に連れて行くなど、僕にはダブル選の準備としか見えない。一方で野党はまとまっていない。ダブルの可能性は十分ある」
─米大統領の初の広島訪問自体はウエルカムなのではないか。
「悪いということはない。ただ、広島に来て何を言うのか。何も言わないというが......。少なくともメディアが良かった良かった、となるから、安倍政権の手柄になる。野党にとっていいことはない」
─熊本地震も政権にとってマイナスになっていない?
「いない」
─ダブル選から一歩引いたように見えたが。
「不謹慎と言われるから引いた。熊本地震も大変な災害だが、それでダブル選をやる、やらないの決断をするとは思えない。ただ、やらない場合の理由にはなる」
─災害では保守バネが働くともいう。広島も熊本もそうだが、安倍氏は強運の政治家との印象だ。
「そう思う。親父(おやじ)さんの運までもらったんだね。(首相一歩手前の段階で病魔に倒れた)安倍晋太郎先生の不運の分が全部息子に来たんでしょう。
 ただ、この強運がずっと続くとは思わない。政治、経済両方とも深刻になりつつある
 経済が悪くなっている。個人の収入が減っているのに、消費マインドが増えるわけがない。エンゲル係数(家計の消費支出に占める飲食費の割合)が急上昇している、という。日本経済はこのままいくと本当に破綻するのではないか。
 何よりも日銀の異次元金融緩和は違法行為だ。新発国債をいったん市場に出し、そこで売買する形にはしているが、実態は全部日銀が購入しており、財政法5条が禁止する日銀の国債引き受けにあたる。それを平気でやっている。戦時国債だけですよ。ああいうことが許されるのは」
─この政策の行きつく先は?
「これだけ滅茶苦茶(めちやくちや)お札を刷ると、2%のインフレ目標に達するどころではなくて、ある時点でハイパーインフレになる」

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