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鳥インフル禍転じて町おこし!? 養鶏場跡地を「時代劇ロケ地」に

2016年5月 8日号

「禍(わざわい)転じて......」とは、このことかもしれない。
 2004年に高病原性鳥インフルエンザが大発生した京都府京丹波町の巨大な養鶏場跡地が、映画・ドラマのロケ地として生まれ変わろうとしている。
 現場は旧浅田農産(兵庫県姫路市・倒産)の船井農場跡地で、京都府中央に位置する山間部。今は鶏舎の基礎のコンクリートが残っている。発生当時、22万羽以上の鶏が地下に埋められた後に焼却処分され、事件後、4・7ヘクタールの敷地が町に寄付された。
 当時、白い防護服の保健所職員や災害派遣要請を受けた自衛隊員らが大量の鶏を処分する様子が連日報じられたため、イメージが悪いのか企業誘致もうまくいかず、産業廃棄物処理施設の建設計画も住民の反対で頓挫。町は森林公園にする方針だった。
 しかし、現場を見た京都府職員が「東映太秦(うずまさ)映画村」の関係者に「時代劇のロケ地にならないか」と打診したところ、昨夏から現地を視察していた東映、松竹の関係者から「理想的」との評価を得た。
「現地は工場跡と電柱、電線があるくらいで、現代的な構造物が広範囲で視野に入らない。こうした"抜ける"場所は全国的にも珍しく、とりわけ関西には少ない。時代劇のロケは山形県の庄内映画村が使われることが多いが、冬は雪で閉鎖されるし、大人数の撮影スタッフを連れて行くのは大変。京丹波なら京都市内からも1時間程度で行ける。水や電気のインフラが整えば、撮影は可能でしょう」(松竹撮影所の関係者)
 東映撮影所の関係者も「今は(跡地での)撮影が必要な作品がないが、作品次第ではぜひ」と前向きだ。過疎に悩む同町では「撮影所も見学できるようにしてもらい、ロケ地を観光の目玉にしたい」(商工観光課)と、既に整備費4100万円を計上するなど鼻息は荒い。新名所は実現するか。
(粟野仁雄)

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