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「尼崎連続不審死」 親族の女に懲役23年

2016年2月28日号
 兵庫県尼崎市の連続変死事件で、実姉ら3人に対する殺人罪などに問われた角田瑠衣被告(30)に対する裁判員裁判の判決が2月12日、神戸地裁であり、佐茂剛裁判長は懲役23年(求刑同30年)を言い渡した。瑠衣被告は、事件を主導したとされ留置場で自殺した角田美代子元被告(当時64歳)の次男の妻。
 髪をポニーテールに括(くく)り、幼い印象を残した瑠衣被告。殺人、監禁、詐欺など9件の罪に問われ、頬を紅潮させて判決に聞き入った。実姉の仲島茉莉子さん(死亡時26歳)をはじめ、海底からドラム缶詰めで見つかった橋本次郎さん(同53歳)、沖縄県で転落死した角田久芳さん(同51歳)に対する殺人罪への関与が認定され、佐茂裁判長は「極刑の選択肢も考えられた」とした。一連の事件では、角田正則被告(41)=無期懲役判決、控訴=に次ぐ重さだった。
 高松市で家族4人で暮らしていた2003年、親族間トラブルに乗じて美代子元被告らが乗り込み、家族を分断して高校生だった瑠衣被告を取り込んだ。瑠衣被告は美代子元被告の次男優太郎受刑者(29)と結婚、尼崎市のマンションで共同生活を送っていた。
 元被告の意向通りに動き、ベランダの小屋に監禁されていた実姉茉莉子さんの殺害にも関わった。角田久芳さんの転落死では、直前に形見のネックレスをもらうなど「死別の儀式」にも参加した。美代子元被告の自殺を知り、「悲しかった」と話し、裁判では「美代子元被告のマインドコントロール下にある」との鑑定結果も出たが、判決はこれにはあまり触れず、「殺害への関与は美代子、正則より弱い。真相解明に協力的だった」ことを情状酌量の理由とした上で厳刑を言い渡した。 
 事件では親族7人が起訴され、瑠衣被告で全員の一審判決が出そろったことになる。だが、異常な事件の核心を知るのは美代子元被告しかいない。自殺を防げなかった警察の責任は大きい。
(粟野仁雄)

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