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浜矩子 ドアホノミクスを叱る!

2016年2月 7日号
 年初来、日経平均株価は6日連続で下落した。株高は「アベノミクス」の明白な成果とされるだけに政権に与える衝撃は大きい。昨年11月に上梓した『さらばアホノミクス』(毎日新聞出版)が話題のエコノミスト、浜矩子氏に「安倍政権とわれわれの生活」を聞いた。

 ◇マイナンバー導入で政府がたくらむドアホ財政再建シナリオ

―浜先生は安倍晋三政権が発足した直後から「アベノミクスではなくアホノミクス」と主張してきました。どんな考えからですか。
浜 本でも冒頭で取り上げましたが、「アホノミクス」がステージ2に入り、われわれの生活はとんでもない形で振り回されることになりかねないと非常に危惧しています。
 GDP(国内総生産)を600兆円に増やす。そのために「1億総活躍」、すなわち「1億総動員」である。そういう方向性があまりに露骨に出てきています。しかもその背景に「GDPを増やせれば国防費を増やせる」というアメリカでの発言があります(2015年4月29日、笹川平和財団米国でのスピーチ後の安倍首相の発言)。「強い日本国」の土台となる、強くて大きい経済をつくるため「総員、奮励努力せよ」と号令をかけてきたのです。憲法改正を露骨に前面に出していますが、それが「アホノミクス」の正体なのです。
 まさしく「ドアホノミクス」は富国強兵政策であり、憲法改正を実現して目指すは大日本帝国への立ち返りである。その構図にわれわれが引きずり込まれていく。そのために出生率を上げようとまで主張しており、全く驚くべき状況になっています。
「マイナンバー」(社会保障・税番号制度における個人番号)だって、「国民に1億総活躍させるために、個々の国民をどのように活用できるか」と政府側が把握するための貴重な情報源として使われかねない。
 差し当たってはそうでないにしろ、金融資産の中身までが捕捉されることになる(15年9月の番号法改正により、18年から銀行預金にマイナンバーを付番できるようになった)。一方で、政府債務は1000兆円を突破し、事実上、倒産していると断言していいと思います。日本銀行がせっせと国債を買って「日本国は倒産している」という事実を必死に隠蔽(いんぺい)しているわけです。しかし、日銀の資産に占める国債の比率はものすごく大きくなり、民間金融機関より日銀の方が国債を持っている。続けていけば、日銀と円に対する信認の崩壊につながり、元も子もなくなる恐れがあるのです。
 もしそんな極限的な状況になれば、日本政府は「国民一人一人の金融資産の一定部分を国債に振り替える」というような命令を出しかねません。では、それをどうやって実行するかと考える上で、マイナンバー制度は非常に有力なツールじゃないですか。そんなおぞましいつながりも見え隠れしているのではないか。そういう観点からマイナンバーの問題を見てしまいます。

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