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「金がかかる」「扱い事件減少」... 今どきの弁護士「結構ツライよ」

2015年7月 5日号
 政府の法曹養成制度改革顧問会議は、近年の志願者減少、法律家の質の維持を理由に、司法試験合格者数の目標を「1500人程度」まで減らす方針をうちだした。合格率が低迷する法科大学院についても強制的な閉校を検討している。全国の法科大学院の受験者数は今や1万人を割った。
 弁護士がいま一つ不人気なのには理由がある。その一つは、資格取得までに金がかかることだ。法科大学院時代の奨学金だけで平均約350万円。さらに給費制だった司法修習生の生活費が貸与制になり、ざっと300万円。もちろんこれらは返却する必要がある。結果、1000万円の借金を背負ってスタートせざるを得ない新人弁護士も出る。
 それだけではない。日弁連や所属弁護士会への入会金に十数万円。弁護士登録料として5年目で毎月4万円程度を納める。30代後半の弁護士は「収入や生活の安定を考える人は弁護士にならないだろう」とため息をつく。申告所得70万円以下の弁護士は、東京でも約3割(2009年)。拡大傾向にあるという。
 おまけに「取り扱う訴訟事件数が減っている」というのは、在京の弁護士会幹部だ。
「この10年のデータで、1人当たりの訴訟事件数が3割減少という数字がある。つまり、弁護士が増えて過当競争になる中、資格を取るには金がかかり、弁護士になってもメシの種になる事件数が減っているということです」
 勢い、東京の弁護士は地方の"縄張り"を荒らすことになる。東京では飽和状態にあるサラ金などの利息過払い案件を求めて地方へ出れば、地方の弁護士は反発する。「東日本大震災後にボランティアに出向こうとしたら、自分たちでやるからと拒絶されたこともある」(弁護士会幹部)。
 米映画のワンシーンのように、いずれ救急車で運ばれる患者を追って名刺を渡す「アンビュランス(救急車)ロイヤー(弁護士)」が現れるかもしれない。
(田口嘉孝)

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