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南シナ海防衛に動く フィリピンの自衛隊基地構想!

2015年6月28日号
 フィリピンのベニグノ・アキノ3世大統領は6月2日、国賓として訪日した。
 滞在中、国内メディアが最も大きく取り上げたのは、大統領を招いた宮中晩さん会に佳子さまが出席したことだろう。しかし、大統領は離日直前の5日、日本記者クラブでの講演で、専門家が注目する発言をしていた。
 質問に立ったのは、ロイター東京支局のティム・ケリー記者。彼はこう質(ただ)した。
「昨日の日比首脳会談後の合意文書は、防衛装備品の供給には触れていましたが、『訪問軍協定』は入っていませんでした。日本が南シナ海で警戒監視活動をするには、フィリピン国内の基地で給油などをする必要があると思います。その活動のために『訪問軍協定』は必要と思いますか」
 大統領は間髪を入れず、「その件は昨日の首脳会談で議論しました。関係各所は今後、『訪問軍協定』に向けて交渉を始めます」と明言したのだ。
 訪問軍協定(VFA)。外国軍隊を訓練や演習のため受け入れる手続きを取り決める協定だ。米比では1999年、豪比では2012年に発効している。フィリピン憲法は外国軍隊の駐留を禁止しているため、あくまで一時的訪問を許容する内容になっている。
 つまり、「日比VFA」が実現すれば、自衛隊がフィリピン国内の基地を一時使用できることになる。また米比、豪比VFAと同様の内容なら、自衛隊員がフィリピンで罪を犯した場合、日本法に基づいた司法手続きが可能だ。在日米軍が日米地位協定に基づき享受する治外法権を"在比自衛隊"が手にすることになる。
 あまり知られていないが、日本はクウェート(03年)とジブチ(09年)との間で、両国にそれぞれ派遣した自衛隊員に治外法権を認める地位協定を締結した。ただ、日比VFAは、第二次世界大戦で日本が侵攻した国と結ぶ初の地位協定になる。
 日比のVFA交渉入りという両首脳の"密約"は、大統領の発言で初めて明らかになった。欧米やフィリピンのメディアは当然、大きく報じた。回答を引き出したケリー氏は言う。

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