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受信料収入でNHK職員の「好待遇」全調査

2015年5月31日号

 NHK受信料値下げの「公約」を事実上撤回した籾井勝人会長。だが、値下げの原資はある。視聴者のために「放送界の覇者」といわれるNHK職員の恵まれた待遇を再考すれば、巨額の「埋蔵金」が掘り出されるのも夢ではないのだ。

  • 年収「籾井会長」3092万円、職員平均1143万円...
  • 東京23区内「職員住宅」100平方メートル超えで「3万円」
  • 子会社13社で剰余金858億円のカラクリ

「クローズアップ現代」のやらせ問題を巡り、総務省が出した4月28日付「厳重注意書」では、「過剰な演出があった」とした調査報告書に関して厳しい指摘が多数盛り込まれた。

ところが同日、総務省に呼び出されたNHK理事が「厳重注意書」の受け取りを拒み、同日深夜にファクス送信された事実が後に判明。籾井勝人(もみいかつと)会長のハイヤー代立て替え問題を追及する民主党の逢坂誠二衆院議員が憤る。
「総務省サイドはその後、放送センターに職員を派遣して手渡そうとしたが、NHKはこの時も受け取らずに帰してしまった。NHKはどこまで増長するのか。籾井体制になったNHKの異常さばかりが目につき、ガバナンス(組織統治)危機を懸念しています」
 NHKは傍若無人、傲岸不遜というのだ。年6000億円を超える受信料収入にあぐらをかく「甘えの構造」があるのではないか。

 ◇職員給与 平均年収は民間サラリーマンの「倍」
 では、受信料で支払われる「給与」を見てみよう。
「民間に比べ、NHKの役員や職員の給与はほぼ右肩上がりで上昇してきた。平均400万円台の民間の雇用者報酬に比べ、NHK職員の給与水準はあまりに高すぎます」(維新の党・柿沢未途(みと)衆院議員)
 NHKの公表資料によると、2015年度予算における給与費は、役員報酬で総額3億9000万円、職員給与は同1178億2000万円。さらに、過去3年分の平均給与は上の表をご覧いただきたい。
 職員の平均給与は1143万円(14年度速報値)だ。これは民間サラリーマンの男性511万3000円、女性271万5000円、平均413万6000円(国税庁「民間給与実態統計調査」13年度分)と比べると、給与格差は実に2倍を超える。ちなみに、籾井会長の14年度の年間報酬額は3092万円、堂元光副会長は2690万円(「会長、副会長および理事の報酬支給基準」より)。
 3月24日の衆院総務委員会で給与問題を追及した柿沢議員に対し、籾井会長は、「NHKは大卒比率が8割と高い。製造業などと比べるとやや高い水準だが、在京民放や大手新聞社に比べると2割ほど低い」などと答弁。だが、原資が「放送法に基づいて半ば強制的に徴収される受信料」(柿沢議員)と考えると、発言通りには受け取れない。
「職員の給与等の支給基準」を見ると、たとえば一般職員では「基準賃金」に含まれる世帯給や「基準外賃金」「諸手当・日当」で民間水準より高い。あるNHK中堅職員によれば、職員の「高給」を支えるのが「時間外手当」、いわゆる残業代だと明かす。
「政治部、経済部、社会部といった第一線部署の中には30代で1000万円超の人もいる。ただし青天井ではなく、外勤記者の場合は一定の残業代込みで労使協定が結ばれています。『みなし手当込み』の給料をもらい、突発事態のプラスアルファとして時間帯でスライドする深夜手当が支払われている。キャップ級だと深夜手当が多くついた月は、手取りで60万円くらいになることもあるようです」
 さらに時間外手当の割増率が30%、休日出勤は40%などと高めに「設計」されている。民間では前者が25%、後者は35%が通例だけに、やはり好待遇だ。NHKに取材すると「労働基準法では『政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない』と定められており、法律上の問題はない」(広報局)との回答だった。
 このほか、世帯給や各種手当・日当は次の通り─。
 世帯給は扶養家族が3人以上いる場合は月額3万7500円、うち子ども2人が23歳未満の場合はプラス7500円。地域間調整手当は本部(東京都渋谷区)、横浜、さいたまの各放送局勤務で扶養家族がいる場合は月額9000円、大阪、京都、神戸は3000円。いずれも管理職、一般職員共通だ。
 日当も細かい。早朝出勤が管理職2300円、一般職員1900円▽徹宵勤務が3500円、2900円▽緊急呼出が1500円、1300円─。
 コストカットの代名詞であるタクシーチケットも「東京では理由さえしっかりしていれば、金額に上限がない」(前出・中堅職員)と手厚いようだ。
「チケットは1枚当たり上限が1万円と決まっていますが、料金がそれ以上になった場合は2、3枚もらって使う。昔は束でもらえたが、さすがに今は厳しくなりました」(同)という。

 ◇職員住宅 広尾、世田谷、杉並...家賃激安の「快適空間」

「80坪ほどの豪邸に1万5000円で住んでいました」

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