くらし・健康詳細

イチオシ
loading...

火災保険は年内にかけ替えろ 来年1月これだけ上がる!

2020年11月22日号

 収入が減り、あるいは仕事を失った人が増えている。厳しくなる家計に追い打ちをかけるのが、年明け早々に値上げされる火災保険料だ。今回は6〜8%値上げされそうだ。この機会に火災保険を見直せば節約できる。上手な火災保険の節約術を解説しよう。

 ▼20戸のマンション 共用部保険料が5年60万円→118万円

 ▼熊本・宮崎は2〜3割、大阪・愛知は10%超値上げ

 ▼3大都市の築5年未満のマンションは契約・更新を急ぐな

「驚きましたよ。火災保険の見積もりを取ったら、保険料が今の2倍近くになるっていうんです」

 そう話すのは、東京都にある戸数20戸のマンション管理組合理事長を務める伊東明さんだ。この管理組合が契約する火災保険は更新時期が間近に迫っていた。これまで契約していた保険会社には特に不満はなく、5年間の契約を更新するつもりだったという。

「5年間で60万円ほどだった保険料が、更新後は118万円になるというのです。管理組合がマンションの共用部について契約している保険ですから、私の一存で決めることはできません。どうするかを理事会で相談することになりました」(伊東さん)

 火災保険料の大幅な値上げに困惑するのは、マンション管理組合に限らない。マンションの区分所有者や戸建て住宅の所有者が契約する火災保険料も値上げされるのだ。

 昨年10月、政府が消費税率を10%に引き上げたタイミングで、損保大手は火災保険料を平均6〜7%値上げした。それから1年少々で、再び値上げすることになる。8月4日付『日本経済新聞』は「損保大手、火災保険料6〜8%上げ 災害多発で支払い増」と報じた。記事によれば、東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険の4社は2021年1月、住宅向けの火災保険料を値上げするという。見出しにある「6〜8%」は全国平均だ。

 東京海上日動は値上げの発表文で、「自然災害による保険金のお支払いが増加していること等」を理由に挙げた。

 大型台風や集中豪雨が多発しているのはご存じの通り。自然災害によって家屋に被害が及ぶと、損保会社が火災保険の契約者に支払う保険金の総額が増える。

 日本損害保険協会の調べによると、18年度の支払額は過去最高の約1兆6000億円に上った。同年9月の台風21号の際は、大阪府の関西国際空港連絡橋にタンカーが衝突し、橋が長期間使えなくなったのは記憶に新しい。ほかにも鹿児島県などの被害が大きかった台風24号もあった。

 19年9月の台風15号は、千葉県を中心に倒木などの被害を及ぼし、停電が長期化した。保険金支払いの額は約4656億円に上った。同年10月に福島県、宮城県、長野県などで多数の犠牲者を出した台風19号に関連した支払いは、約5826億円に上った。同年度中の自然災害に関連する支払額は1兆円を優に超えている。

 損保各社は「異常危険準備金」を積み立て、大型台風など大規模災害が起きた後に支払う保険金に備えている。三井住友海上の決算書によると、過去10年間で火災保険分野の異常危険準備金は半分になり、19年度には1000億円を下回った。損保ジャパンは14年度の約1800億円から19年度の約1000億円へと大きく減った。保険金の支払いが18、19年度のように年1兆円を上回る傾向が続けば、損保各社の異常危険準備金は底を突く恐れがある。そのようなコスト増を背景に、損保各社は来年1月から値上げに踏み切るのである。

 では、どのくらいの負担増になるのか。損保各社は来年1月以降の火災保険料を発表していない(11月6日現在)。推定する手立ては「参考純率」だ。

 参考純率とは保険料のうち、事故が発生した後に保険会社が支払う保険金に充てる部分を算出する目安となるものだ。損保各社が火災保険を値上げする際、参考純率の変動を根拠とすることが多い。それを算出するのは損保各社ではなく、「損害保険料率算出機構」という非営利の民間法人だ。

 機構は昨年10月、住宅総合保険の参考純率を平均4・9%引き上げると発表した。その背景として挙げたのは、17、18年度の風水害に関連する保険金支払額。18年度の支払額が過去最高だったのは前出の通りだ(19年度に保険金支払額が1兆円を超した影響は入っていない)。

政治・社会

くらし・健康

国際

スポーツ・芸能

対談

  • 艶もたけなわ

    六平直政 俳優

    2020年9月 6日号

    阿木燿子の艶もたけなわ/315  コワモテで、茶目っ気たっぷり。不思議な魅力で視聴者...

コラム