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コロナ・バブルで騰がる銘柄30選

2020年7月 5日号

実体経済は戦後最悪の不況も、株価は空前の上げ相場の入り口か

 今、外国人投資家が日本株に対する評価を見直しつつある。日本の株高は、世界的な金融緩和と財政出動が株価を押し上げる「コロナ・バブル」の入り口となるのか。株のプロ5人に相場の見通しと株価の先行きが期待できる銘柄を聞き出した。

 日経平均株価は5月下旬から上昇ペースを急激に速め、一時は年初来高値まで1000円に迫った。東海東京調査センターの仙石誠シニアエクイティマーケットアナリストがその要因を挙げる。

「外国人投資家は2月第2週から過去最長となる14週連続で日本株を売り越したものの、5月第3週に買い越しに転じました。それまで日本銀行が中心となって日本株を買い支えてきましたが、ここに日本株に対して弱気だった外国人投資家の買いが加われば、相場が急上昇しても何ら不思議はありません」

 2002年以降、外国人投資家が10週以上にわたって日本株を売り越した局面は3回あった。いずれも買い越しに転じた直後に日経平均は上昇している。

 外国人投資家はなぜ日本株を買い始めたのか。クレディ・スイス証券の白川浩道チーフエコノミストは次のように分析する。

「外国人投資家が日本株に資金を投じるタイミングは『自国、とりわけ米国の株価がかなり上昇し、リスクを取れるようになった時』という傾向があります。今回は米国の株価が日本に先行して上昇し、資金が日本に流れやすい状況でした」

 日経平均は2月中旬まで2万3000円台だったが、3月19日には1万6358円に暴落。ただ、その後は感染拡大の真っただ中だった米欧で、ロックダウン(都市封鎖)が解除された後のV字回復に期待が高まった。株価は急反発し、日経平均も連動して上がった。筆者が当時、証券アナリストや株式評論家に取材すると、「ここまで急落と反発のピッチが速い相場は見たことがない」と口を揃(そろ)えていたほどだ。

 外国株の回復のほかにも、外国人投資家が日本株を見直す動きにつながった理由があるという。

「外国人投資家は日本の感染防止策を高く評価していませんでしたが、評価が変わり始めたこと。もう一つは、日本で20年度補正予算が成立し、経済対策の中身について、外国人投資家が知るようになったことでしょう」(白川氏)

 もう一つ、外国人投資家を勢いづかせる理由がある。世界中の国が推し進める金融緩和だ。金融緩和とは、中央銀行が銀行や企業の持つ資産を買い取り、市中にお金をばらまく金融政策の一つ。景気や雇用を安定させるのが目的だ。

 米国の中銀、連邦準備制度理事会(FRB)は3月15日、政策金利を1ポイント引き下げ、0~0・25%とした。今後数カ月で米国債を少なくとも5000億㌦(約53兆円)、それに住宅ローン担保証券を少なくとも2000億㌦買い入れるという。

 一方、ユーロ圏の金融政策を担う欧州中央銀行は6月4日、新型コロナウイルス対策として3月に新設した7500億ユーロ(約90兆円)の資産買い取り枠を1兆3500億ユーロに拡大すると発表した。日銀も国債購入額の上限を撤廃し、ETF(上場投資信託)購入額の上限を従来の6兆円から12兆円に拡大している。

 株式評論家の坂本慎太郎氏の見方はこうだ。

「米欧の金融政策は、かつて日本でデフレが続き、日銀が超低金利政策を続けたのと似た状況に陥っています。今後も金融引き締めになかなか動けないでしょう。つまり、今の世界的な低金利は長引きそうで、債券より株式に投資して配当をもらうほうが得な状態は続く。債券から株式への資金シフトが続くと見ています」

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