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人間ドックはもはや無用!? 医師が受けたくない無駄な検査

2020年4月 5日号

 健康診断を受ける人が多い春。「健康で長生きしたい」と毎年、人間ドックで入念に体のチェックをしている人も少なくない。だが、人間ドックだけでなく、がん検診の中にも長生きにつながるどころか、むしろ受けたら害になるものがある。現役医師がデータに基づいて警告する。

「すべての検査にはメリット、デメリットがあります。デメリットがメリットを上回る検査を受けるのは避けるべきです。特に、症状がない健康な人が受けるがん検診や人間ドックの検査項目の中には、むしろ害になるものがあります」

 そう警鐘を鳴らすのは、医師を中心に結成された、Choosing Wisely Japan(チュージング・ワイズリー・ジャパン)代表で、佐賀大名誉教授の小泉俊三さん(総合診療医)だ。

 チュージング・ワイズリー(賢い選択)とは、科学的な裏づけに基づき、医療者と患者が対話しながら、患者にとって本当に必要で副作用の少ない検査や治療の賢い選択を目指す国際的なキャンペーンだ。米国内科学会などの呼びかけで2012年に始まり、カナダや欧州、日本にも広がった。米国では80以上の学会が、専門分野ごとに再考すべき無駄な医療を挙げた「5つのリスト」を作成し、現在、約550項目がリストアップされている。

 無駄な検査その(1) PET―CTによるがん検診はメリットなし

 日本では、チュージング・ワイズリーの一環として、総合診療医の指導医の団体「ジェネラリスト教育コンソーシアム」が、米国でリストアップされた項目を参照して、日本で最も見直しが必要な「5つのリスト」を作成した(19㌻の表①)。

 その筆頭に挙がったのが、「健康で無症状の人々に対してPET−CT検査によるがん検診プログラムを推奨しない」だ。

 PET−CTは、PET(陽電子放射断層撮影)とCT(コンピューター断層撮影)を組み合わせた検査装置だ。PETは、がんに取り込まれる放射性薬剤を投与し、放出される放射線を特殊カメラでとらえて画像化する。約30分間、横になっているだけで全身のがんの有無がくまなく調べられる検査として、人間ドックのオプションにし宣伝している大病院もある。

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