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誤嚥性肺炎 こうして防げ のどを鍛えて健康革命! 

2018年11月 4日号

 日本人の平均寿命は2050年ごろには90歳を超えると予測されている。とはいえ、高齢者の多くは、持病の有無にかかわらず、最後は誤嚥性肺炎で命を落としているのが現状だ。別の言い方をすれば、のどの機能は健康寿命に直結している。そうしたなか、最近注目されているのがのどのトレーニング。50代からはのどを鍛え、「飲み込む力」を衰えさせないことが長く健康でいられる秘訣のようだ。

 ◇詳細図解! 1日3分の「あえいおう体操」があなたを変える  

◇怖い、「かくれ誤嚥」の正体とは...

 現在、肺炎は日本人の死因の第3位だ。毎年約12万人が肺炎で亡くなっているが、そのほとんどが65歳以上の高齢者である。がんなどの病気を患っている高齢者も、約8割は肺炎も発症させて亡くなっている―との報告もあり、実際にはもっと多くの高齢者が肺炎で命を落としていると考えられる。

 しかも、高齢者の肺炎のうち、約7割は誤嚥(ごえん)性肺炎(*1)だという。
「のどは、呼吸する、食べる、声を出すなど生命に関わる重要な役割を担う部位。ところが、のどの機能は年齢とともに徐々に衰えてしまい、40代から誤嚥のリスクが高まります」
 そう話すのは、池袋大谷クリニック(東京都豊島区)の大谷義夫院長(55)だ。
 図1をご覧いただきたい。いかがだろうか。結構複雑な構造をしている。空気の通り道と、飲食物の通り道が交差している点に注目していただきたい。それゆえに「誤嚥」は起きやすい。のどが「魔の交差点」と呼ばれるゆえんだ。
 はぎの耳鼻咽喉科(東京都町田市)の萩野仁志院長(60)を訪ねた。食事中に起こる誤嚥のメカニズムについてこう解説してくれた。
「通常は、飲食物を飲み込むときには、嚥下反射で、のど仏が上がり、気管の入り口にある喉頭蓋(こうとうがい)と、その下にある声帯の2カ所がしっかり閉じて、気道への進入を防ぐ構造になっています。しかし、それらの周辺の筋力がやせてくると、気管の入り口や声帯に隙間(すきま)ができ、飲食物が誤って気管へ流れ込みやすくなるのです」
 これとは別に、「かくれ誤嚥」と呼ばれる不顕性誤嚥があるという。睡眠中など気づかぬうちに唾液を誤嚥するというものだ。前出の大谷氏によると、「のどの衰えに加え、自覚症状のない小さな脳梗塞(こうそく)によって、無意識に行っている嚥下反射や、せき反射がうまく機能しなくなり、誤嚥してしまう症状で、高齢者にとても多い」のだという。
 呼吸という究極の生命維持の機能に直結するだけに、誤嚥―あなどるべからずであることが、お分かりいただけよう。そして、大谷、萩野の両氏が口をそろえるのが、誤嚥を防ぐためには、飲み込む力と、のどの機能維持が重要であるという点だ。

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