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「山谷・吉原」散歩がじわり人気 「花街マニア」垂涎の遊郭書店も

2018年5月27日号

 東京・浅草のやや北に位置する「山谷」と、それに近接するかつての花街「吉原」が、全国の"散歩好き"の間で密(ひそ)かに人気を呼んでいる。

 まずは山谷。「日雇い労働者の街」のイメージが強いが、近年は若者が歩く街に様変わりした。労働者が泊まった格安の簡易宿泊所が若い外国人バックパッカーを引き寄せているのだ。朝の通勤ラッシュ時には、外国人が大挙して歩く光景も珍しくない。
 いまや「明るい街」に変貌した山谷には、日本の若者も注目。休日には首からカメラをぶら下げた観光客が増え、穴場スポットを巡っている。東京メトロ日比谷線三ノ輪駅から「土手通り」を浅草方向に南下し、「あしたのジョー」の像で有名なアーケード「いろは会商店街」を抜けて南千住駅付近の「小塚原刑場(こづかっぱらけいじょう)」跡に至るコースは"歴史マニア"にも人気のコースだ。
 よりマニアックなファンが訪れるのが、土手通りを挟んだ反対側の吉原。とりわけ全国の「花街マニア」が注目する遊郭専門書店「カストリ書房」は、ここ最近の"吉原散歩"の人気に一役買っている。店主の渡辺豪さん(40)は、終戦後に出回った性風俗を扱う「カストリ雑誌」や遊郭案内本を復刻・出版している。店舗近くには、吉原遊郭の入り口だった「吉原大門(おおもん)跡」、遊女の逃亡を防いだ「お歯黒どぶ」と呼ばれる溝もあり、散歩の起点にうってつけだ。
 渡辺さんによると、同書房の客層は「6割が20~30代の女性」。その多くは艶(なまめ)かしい女性の裸体を描いたイラストなどグラフィカルな本が好みらしく、一度に数冊を"大人買い"していくケースもある。
 店内の遊郭関連本の中にはマニア垂涎(すいぜん)の稀覯(きこう)本もある。さらに性風俗に由来するグッズも面白い。例えばレトロ感あふれるコンドーム(写真)の包装デザインは避妊具大手オカモトの古い商品のもの。著作権が切れていたので、渡辺さんが復刻した。社会の裏面を彩った山谷、吉原の魅力に浸る休日も悪くない。
(大堀達也)

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