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健康ファーストで長寿「11の新常識」 得する最新情報 完全保存版

2018年1月 7日号

 肺炎、睡眠、体内時計......2017年は、健康に関するさまざまなテーマが話題になった。本特集ではそれらを振り返りながら、今一度、正しく最新の健康情報をお届けする。何をするにも体が資本。健康ファーストで、18年も元気に活動できますように!

(笹井恵里子)

 ◇「誤嚥性肺炎」の半数は、"自覚症状"なし!

 2017年は歌手のペギー葉山さん、元横綱の佐田の山・元相撲協会理事長、劇団四季の創設者の一人である日下(くさか)武史さんなど、著名人が相次いで「肺炎」が原因で死亡した。16年も野球解説者の豊田泰光さんや、俳優の根津甚八さんなどが肺炎で命を落としている。肺炎はがん、心臓病に続く日本人の死因第3位で、肺炎による死亡者数は年間およそ12万人。その約95%が65歳以上だ。

 高齢者の肺炎の中では、本来食道に入るべき食べものや唾液が誤って気管に入ってしまう「誤嚥(ごえん)性肺炎」が7割を占める。17年秋『肺炎にならないためののどの鍛(きた)え方』(扶桑社)を上梓(じょうし)した池袋大谷クリニック(東京都豊島区)院長の大谷義夫医師はこう話す。
「"誤嚥"というと、餅をのどに詰まらせるなどのイメージがあるかもしれませんが、その場合は誤嚥によって窒息を起こす可能性のほうが高い。誤嚥性肺炎は、実は飲食物よりも、汚れた唾液や胃酸などを誤って繰り返し誤嚥してしまうことで肺炎を引き起こすケースが半数を超える。食べものでむせたり咳(せ)き込んだりしているうちは、それほど心配はいりません。咳(せき)によって吐き出すことさえ起こらない状態になると危ない」
 睡眠中など、自分で気づかぬうちに誤嚥してしまう"隠れ誤嚥"ほど恐ろしいものはないのだ。
 肺炎予防の対策は三つあり、一つは唾液中の雑菌を減らす観点から「歯磨き」が有効だ。特に就寝前には念入りに行おう。
 次に、巷(ちまた)でもブームになった「飲み込み力を鍛えるトレーニング」だが、簡単にできるものは大谷医師が勧める「空嚥下(からえんげ)」。30秒間集中して、唾液を飲み込む行為を繰り返す方法だ。
「"飲み込む力"をチェックするなら、30秒間に唾液を何回ゴックンできるか。若い人なら6回以上、高齢者の場合は3回以上、唾液を飲み込めれば『問題なし』といえます。若い人で5回、高齢者で2回以下なら飲み込む力が低下しているので注意しましょう。空嚥下で"ゴックンの練習"をしてから、食事をしたほうが誤嚥を起こしにくくなります」(大谷医師)
 飲み込む時は集中することが大切で、テレビを見ながら、話しながらなどの「ながら食べ」は厳禁。
 対策の三つ目は、食後90分間は横にならないこと。特にアルコールを摂取した後は、筋肉が弛緩(しかん)して飲み込む力も落ちるため、そのまま寝てしまうと唾液を誤嚥したり、胃酸の逆流が起きやすくなるという。
 飲み込む力は年々衰える。最近むせやすい、咳払いが増えた、声がかすれてきた......といった症状があるなら「のどが老化」しているサインかも。

 ◇「睡眠負債」は大丈夫?"眠りの質"は枕で決まる  

 日々の睡眠不足が借金のように積み重なる「睡眠負債」という言葉が注目を浴びた。わずかな睡眠不足でも、習慣化すると心身に重大な悪影響を及ぼすという。睡眠の負債を返済するためには、時間だけでなく"質"を高めることだ。

 そのポイントは「枕」にある。16号整形外科(神奈川県相模原市)院長の山田朱織医師が語る。
「人は一日の約3分の1を眠って過ごします。人生を80年とすると、27年弱も眠っていることになる。それだけの長い時間、体を安心して預けられる寝具を選ぶことが大切なんです。マットレスよりも、枕が重要。大半の人は枕を替えるだけで良い眠りになります」
 自分の体格に合う枕で眠ると、呼吸が楽にでき、寝返りをスムーズに打てるようになるという。人は睡眠中の寝返りによって体液を循環させたり、背骨を整えて、昼間に負荷がかかった部分の回復を促すと考えられている。
「健康な成人の場合、平均して一晩に20~30回の寝返りをするといわれます。起床後に疲労感が強い人は寝返りが2~3回と、極端に少ないことが多い。高すぎず低すぎず首から肩がリラックスできる『高さ』と、力を入れずにコロコロと転がれる『硬さ』と『平ら』の条件を備えた枕を使いましょう。自然な寝返りが促されます」(山田医師)
 山田医師が睡眠に悩む患者に勧めるのが、玄関マットとタオルケットで自作する「玄関マット枕」(上記参照)。これで18年は負債を作らない睡眠を。

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